●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-23.III.1:1 ~ T-23.III.2:6

 
 

III. Salvation without Compromise
妥協なき救い
 
 
 
1. Is it not true you do not recognize some of the forms attack can take?
  • true [trúː] : 「真の、真実の、本当の、本物の」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、種、種類、型、姿」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
❖ "Is it not true you ~ "直訳すると、「攻撃がとるある種の形を、あなたが認識していないというのは、正しくないのではないか」。つまり、あなたが攻撃だとは認識出来ない攻撃の形が存在する、ということ。たとえば、権力は攻撃だと認識する人は少ないが、権力がやっていることを詳細に見れば、権力が明白な攻撃であると認識出来る。ある人にとっては、重税は攻撃であろう。人種差別や性差別は、言うまでもない。親のいき過ぎた躾(しつ)けも、子供にとっては明らかな攻撃である。教師の指導も、時には、生徒に対する攻撃と化すことがある。



If it is true attack in any form will hurt you, and will do so just as much as in another form that you do recognize, then it must follow that you do not always recognize the source of pain. Attack in any form is equally destructive.
  • in any form: 「いかなる種類のものであれ」
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に害を与える、〜に苦痛を与える」
  • another [ənʌ́ðər] : 「別の、ほかの」
  • follow [fάlou] : 「次に起こる、〜ということになる」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、常に」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起点、原因」
  • pain [péin] : 「痛み、痛覚、疼痛、苦痛、苦悩」
  • equally [íːkwəli] : 「等しく、同様に、一様に、均一に」
  • destructive [distrʌ́ktiv] : 「破壊的な、破壊主義的な」
❖ "If it is true attack ~ "「もし、いかなる形の攻撃であれ、それがあなたを傷つけるということが真実なら、」"and will do so ~ "「そして、あなたが(攻撃であると)認識する別の形(の攻撃)と同様に、その攻撃があなたに影響を与えるなら、」"then it must ~ "「そのときはthat以下という結論が引き出せるのだ」。"that you do not always ~ "「あなたはいつでも、痛みの原因を認識しているわけではない」という結論が引き出せるのだ。あなたが、攻撃とは認識出来ない攻撃もあり、しかし、それも同様に、あなたに痛みを与え得るのである。あなたは、あなたの心の痛みの原因をすべて把握出来るわけではないのだ。それが、痛みや苦悩からの解放を困難にしているのだろう。"Attack in any ~ "「いかなる形の攻撃でも、それは等しく、破壊的である」。したがって、破壊的であり、痛みを伴い、苦悩を生むなら、その根底に、認識されていない攻撃が隠されていると思っていいのだ。



Its purpose does not change. Its sole intent is murder, and what form of murder serves to cover the massive guilt and frantic fear of punishment the murderer must feel?
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • change [tʃéindʒ] : 「変わる、変化する、変遷する」
  • sole [sóul] : 「唯一の、たった一つの」
  • intent [intént] : 「意図、意向、意志、目的」
  • murder [mə́ːrdər] : 「殺人、謀殺」
  • form [fɔ́ːrm] : 「形、外形、構造、種、種類、姿」
  • serve [sə́ːrv] : 「〜の役目をする、〜の役目を果たす、〜に役立つ」
  • cover [kʌ́vər] : 「〜を覆う、〜に覆いを付ける」
  • massive [mǽsiv] : 「とても大きな、大規模な、巨大な、膨大な」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • frantic [frǽntik] : 「取り乱した、半狂乱の、狂乱した、気違いじみた、血迷った」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
  • punishment [pʌ́niʃmənt] : 「罰すること、罰、刑罰、処罰、懲罰」
  • murderer [mə́ːrdərər] : 「殺人者、人殺し、殺人事件の犯人」
  • feel [fíːl] : 「感じがする、感じる」
❖ "Its purpose does ~ "「攻撃の目的は、変わることはない」。"Its sole intent ~ "「攻撃の唯一の意図は、殺すことでる」。"murder"「殺すこと、殺人」を、肉体的な殺害とだけ見る必要はない。精神的な殺害、心の殺害も、もちろん、含むのである。たとえば、いじめという攻撃は、他者の心をなぶり殺しにする行為である。"and what form of ~ "「どんな形の殺害が、巨大な罪の意識や、殺害者が感じるに違いない罰に対する半狂乱の恐れを、隠し通すことが出来るだろうか」。攻撃の目的は殺害であり、殺害によって、罪の意識と罰への恐れが確実に生まれる。それを隠し通すことは、誰にも出来ない。



He may deny he is a murderer and justify his savagery with smiles as he attacks.
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • justify [dʒʌ́stəfài] : 「弁明する、正当化する」
  • savagery [sǽvidʒri] : 「残忍性、残虐性、残虐な行為」
  • smile [smáil] : 「ほほ笑み、笑顔」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
❖ "He may deny ~ "「殺す者は、自分が殺害者だと認めることはないし、攻撃するとき、薄笑いを浮かべて、残虐行為を正当化するかも知れない」。殺害の瞬間は、自分は正しいことをしていると思っているのだ。罪の意識と罰への恐れが殺害者を襲ってくるのは、殺害の後である。



Yet he will suffer, and will look on his intent in nightmares where the smiles are gone, and where the purpose rises to meet his horrified awareness and pursue him still.
  • suffer [sʌ́fər] : 「苦しむ、苦痛を感じる、不快な経験をする」
  • look on : 「〜を見る」
  • intent [intént] : 「意図、意向、意志、目的」
  • nightmare [náitmὲər] : 「恐ろしい夢、悪夢」
  • gone [ɡɔ́ːn] : 「go の過去分詞形」
  • purpose [pə́ːrpəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • rise [ráiz] : 「出る、出てくる、立ち上がる、起立する」
  • meet [míːt] : 「〜に会う、〜と会合する、〜と接触する」
  • horrified [hɔ́ːrəfàid] : 「恐怖に襲われた、怖がっている」
  • awareness [əwέərnis] : 「認識、自覚、気付いていること、意識性」
  • pursue [pərsúː] : 「〜を追跡する、〜を追いかける」
  • still [stíl] : 「常に、いつでも、今後さらに、もっと」
❖ "Yet he will suffer ~ "「しかし、殺害者は苦しむことになろうし、悪夢の中に、彼の(殺害の)意図を見ることになろう」。攻撃し、殺害する瞬間は、アイツが一方的に悪いからだと言って、自己正当化するであろうが、殺害後、自分の攻撃が、単に自分の憎悪や強い嫌悪から出たものであること、あるいは、単なる嫉妬から出たものであることがわかってきて、罪の意識に苦しむのだ。"where the smiles ~ "「そこでは、薄笑いは消え去り、」"and where the purpose ~ "「(殺害の)目的が、恐怖という意識と共に浮かび上がって来て、いつまでも、彼にまとわりつくのである」。こうして、彼は罪と罰の地獄に転落していく。



For no one thinks of murder and escapes the guilt the thought entails. If the intent is death, what matter the form it takes?
  • think of : 「〜のことを考える、〜しようかと考える」
  • escape [iskéip] : 「逃げる、ずらかる、脱出する」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • thought [θɔ́ːt] : 「考えること、思考、思索、熟考」
  • entail [entéil] : 「〜を伴う、必要とする、引き起こす、課す」
  • death [déθ] : 「死、消滅、死亡、破滅、終わり、終焉」
  • matter [mǽtər] : 「重要である、重要になる、問題である」
❖ "For no one thinks of murder ~ "「なぜなら、誰も、殺害を思いつき、その思いが引き起こす罪の意識から逃れることは出来ないからである」。"If the intent ~ "「もし、その意図が死であるなら、」"what matter ~ "「殺そうとする意図がとる形など、問題ではないのだ」。どんな形の攻撃であれ、どんな形の殺害も、その形が問題なのではなく、攻撃であり殺害である、その事実だけが重要なのだ。



2. Is death in any form, however lovely and charitable it may seem to be, a blessing and a sign the Voice for God speaks through you to your brother?
  • in any form : 「いかなる種類のものであれ」
  • however [hauévər] : 「どんなに〜でも、いかに〜であろうとも」
  • lovely [lʌ́vli] : 「愛らしい、かわいらしい」
  • charitable [tʃǽrətəbl] : 「寛大な、慈悲深い、情け深い」
  • blessing [blésiŋ] : 「祝福、恩恵、幸運」
  • sign [sáin] : 「表れ、兆し、兆候、印、標示」
  • for : 「〜の代わりに」
  • speak [spíːk] : 「〜を話す、〜について口を開く」
  • through [θruː] : 「〜を通じて、〜の手を経て、手を通して」
❖ "Is death ~ "「いかなる形の死であれ、それは〜であろうか」。"however lovely and ~ "「死が、いかに愛らしく慈悲深いものに見えようとも、」"a blessing and ~ "「あなたを通して同胞に語られる神の声の印であり祝福あろうか」。神が死を祝福するわけがない。なぜなら、神には死という概念がないからだ。神は幻想に対して一切の関係をもたない。"the Voice for God"「神の声」と訳したが、正確には、神が直接発する声という意味ではなく、神に代わって神の意思を語る声のことである。したがって、ホーリー・スピリットの声ということになるのだが、ここでは、それほど厳密に考える必要はなく、単に、神の声として解釈しても差し支えあるまい。



The wrapping does not make the gift you give. An empty box, however beautiful and gently given, still contains nothing.
  • wrapping [rǽpiŋ] : 「包装材料、包装紙」
  • gift [gíft] : 「贈り物、プレゼント」
  • empty [émpti] : 「中身のない、空の、空いている、空っぽの」
  • beautiful [bjúːtəfl] : 「美しい、素晴らしい、見事な、すてきな」
  • gently [dʒéntli] : 「親切に、静かに、優しく、穏やかに」
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • contain [kəntéin] : 「〜を含む、包含する、収容できる」
❖ "The wrapping does ~ "「包装が、あなたが与える贈り物を形作るのではない」。贈り物とは、その外側が問題なのではない。"An empty box ~ "「空の箱は、いかに美しく、それが優しく与えられるとしても、なお、何も含んでいないのだ」。空なものは、あくまでも空。包装が美しくても、何の意味もない。つまり、ここでは、幻想のことを言っているのだ。幻想がいかに美しく、いかに優しくあなたに提示されても、幻想は空っぽの箱と同然である。



And neither the receiver nor the giver is long deceived. Withhold forgiveness from your brother and you attack him.
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
  • receiver [risíːvər] : 「受取人、受領者、受信者」
  • giver [ɡívər] : 「与える人、贈与者、寄贈者」
  • long [lɔ́ːŋ] : 「長く、長い間、長々と」
  • deceive [disíːv] : 「欺く、惑わす、だます、裏切る」
  • withhold [wiðhóuld] : 「与えないでおく、〜を抑える、差し控える」
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
❖ "And neither the receiver ~ "「そして、与え手も受け手も、いつまでも騙され続けることはない」。空の箱は、いずればれる。"Withhold forgiveness ~ "「あなたの同胞に赦しを与えないでおいてみなさい」。"and you attack ~ "「それは、あなたが同胞を攻撃していることを意味するのだ」。赦しという中身の詰まった贈り物を与えることなく、空箱だけを与え続けることは、同胞への攻撃である。ACIMの赦し(forgiveness)とは、幻想であると見抜いて、その幻想を幻想として受け入れて、受け流してしまうこと。したがって、ここでは、同胞があなたに対して何か悪いことをした時、それが幻想に過ぎないと受け流し赦してしまうことなく、いつまでも同胞の罪に怒りを感じていることは、同胞への攻撃である、という意味合いだ。



You give him nothing, and receive of him but what you gave.
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る、受領する、入手する」
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
❖ "You give him ~ "「あなたは、同胞に何も与えていないのだ」。空箱を与えることは、何も与えていないことを意味する。与えないから、受け取れないのである。"and receive of him ~ "「あなたは、あなたが与えたものしか受け取ることは出来ないのである」。もし、あなたが、同胞の罪を幻想だとして赦してしまえば、つまり、赦しという贈り物を与えたなら、あなた自身が赦しを受け取ることになる。あなたの罪も幻想として赦されるのだ。
 
 
 

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