●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-21.Intro.1:1 ~ T-21.Intro.2:8

  

A Course in Miracles
 
  

Text - Chapter 21
 
 
Reason and Perception

理性と知覚

 
 
Introduction
イントロダクション
 
 
1. Projection makes perception. The world you see is what you gave it, nothing more than that.
  • projection [prədʒék∫n] : 「投射、投影、射影、映写」
  • perception [pə(r)sép∫n] : 「知覚、認知、知見、見識、感じ方」
  • gave [géiv] : 「give の過去形」
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」
❖ "Projection makes ~ "「投射が知覚を作り出す」。"The world you see ~ "「あなたが見ている世界は、あなたが世界に与えたものなのだ」。"nothing more ~ "「それ以上のものではない」。神の子が神から分離したとき、神の子は、神を裏切ったという罪の意識を感じた。加えて、神がいずれは報復するだろうという、神の罰に対する恐れも抱くようになった。神の子は、自己の罪の意識と神の恐れに耐えかねて、自己を乖離し、別人格の自分を作り出す。そして、心の外側に、別世界であるこの幻想世界を投射し、空想したのだ。この幻想世界は、したがって、神の子の夢なのである。神と共にあった時の叡智(knowledge)は忘れ去られ、その代わりに、肉体的な感覚器官による知覚に頼らざる得なくなった。この知覚と、頭脳による理性的判断が、この投射された幻想の世界を生き抜く上での必須の武器になったのである。



But though it is no more than that, it is not less. Therefore, to you it is important.
  • though [ðóu] : 「〜にもかかわらず、たとえ〜でも、〜とはいえ」
  • less [lés] : 「より少ない、より少数の、より小さい」
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • important [impɔ́ː(r)t(ə)nt] : 「重要な、重大な、大切な」
❖ "But though it is ~ "「しかし、この世界が投射以上のものではないと言ったものの、それ以下でもない」。"Therefore, to you ~ "だからこそ、あなたにとっては、この世界は重要なのだ」。夢に過ぎない世界であるが、夢の中で生きるあなたにとっては、夢として見過ごすことが出来ないことも、また事実である。この夢から目覚めるまでは、あなたは、その幻想世界を現実であると錯覚して生きていかなければならないのだ。



It is the witness to your state of mind, the outside picture of an inward condition. As a man thinketh, so does he perceive.
  • witness [wítnəs] : 「目撃者、証人、参考人、立会人、証拠、証言」
  • state [stéit] : 「状態、形勢、情勢、状況」
  • outside [áutsáid] : 「外側の、屋外の、外部の、局外の」
  • picture [píktʃər] : 「絵、像、絵画、光景、見物」
  • inward [ínwərd] : 「内部の、内部にある」
  • condition [kəndíʃən] : 「状態、状況、様子、様相」
  • -eth : 「三人称単数現在形の動詞の語尾につける」
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜を把握する、〜だと分かる」
❖ "It is the witness ~ "「世界は、あなたの心の状態の証人である」。あなたの心が、その内側の状態を心の外に投射してこの幻想世界を作ったのだから、当然、この幻想世界はあなたの心の状態を反映しているのだ。"the outside picture "「この世界は、心の内部の状態が外に現れた絵なのだ」。"As a man thinketh ~ "「人は考えるように、彼は知覚するのだ」。彼の心が思考するその内容にそって、彼は外部世界を構築し、それを知覚することになる。



Therefore, seek not to change the world, but choose to change your mind about the world.
  • seek [síːk] : 「捜し求める、捜し出す、求める、追求する」
  • change [tʃéindʒ] : 「〜を変える、〜を変更する、〜を変換する」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "Therefore, seek not ~ "「したがって、世界を変えようと模索してはいけない」。"but choose to change ~ "「そうするのではなく、世界に対するあなたの心を変えることを選びなさい」。心を変えれば、世界が変わる。世界は心の反映であるから、あなたが心を変えれば、あなたの世界は変わるのだ。



Perception is a result and not a cause. And that is why order of difficulty in miracles is meaningless.
  • result [rizʌ́lt] : 「結果、結末、成り行き、効果、成果、成績」
  • cause [kɔ́ːz] : 「原因、要因、理由、動機」
  • order [ɔ́ːrdər] : 「順、順序、順番、順位、序列、系列」
  • difficulty [dífikʌ̀lti] : 「困難、難事、難儀、面倒なこと、問題」
  • miracle [miracle] : 「奇跡、奇跡的な出来事、不思議なこと」
  • meaningless [míːniŋlis] : 「意味のない、無益な、価値のない、無意味な」
❖ "Perception is a result ~ "「知覚とは、結果であって、原因ではない」。あなたの心の状態が原因となり、世界がそれにそって投射され、あなたはその結果を知覚するのである。"And that is why order ~ "「そして、それが、奇跡の難易度の序列には意味がないという理由である」。簡単な奇跡、難しい奇跡、というように、我々は奇跡の難易度に序列を付けて知覚しているが、それは、我々の心がそう思っているからそのように知覚されるだけであって、本来、奇跡には難しい、易しいの違いはない。奇跡は実相世界の実在であって、実相世界の真実は、単に真実であるだけであって、完全に平等なのである。易しい真実、難しい真実といった差別はまったく存在しない。奇跡は真実であるから、奇跡にも易しい難しいといった差別はない。奇跡には、その難易度に序列はないのだ。



Everything looked upon with vision is healed and holy.
  • look upon : 「〜を見る」
  • vision [víʒən] : 「視覚、視力、見ること、洞察力、想像力、考え方」
  • heal [heal] : 「癒やす、救う、治す、治癒する、治療する」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
❖ "Everything looked upon ~ "「ヴィジョンによって見られるものはすべて、ヒーリングされて、神聖なものとなる」。肉体的感覚器官による知覚とは対照的に、実相世界は叡智(knowledge)による直覚的、全的把握がある。叡智によって見えてくる光景こそ、ヴィジョンである。奇跡は、知覚によれば難易度に差が生じて見られるが、ヴィジョンは、奇跡に序列を見いださない。言い換えれば、奇跡という事象に対して、知覚によって歪められた奇跡がヴィジョンによって正されるのである。奇跡はヒーリングされ、神聖な実相世界の事象として認識されるのである。また、たとえば、あなたの同胞は、あなたの知覚によれば罪深い人間として知覚されるだろうが、ヴィジョンは、あなたの同胞を無辜(むこ)なる神の子として写し取る。ヴィジョンは、あなたの同胞をヒーリングし、彼を神聖な神の子にするのである。



Nothing perceived without it means anything. And where there is no meaning, there is chaos.
  • without [wiðáut] : 「〜なしで、〜を持たないで、〜なしに」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • chaos [kéiɑs] : 「無秩序、混乱状態、混沌」
❖ "Nothing perceived without ~ "「ヴィジョンなくして知覚されたものはすべて、何の意味ももたない」。ヴィジョンを伴わない知覚は、幻想を捉(とら)えるだけだ。幻想には意味はないから、幻想を知覚しても意味がないのだ。"And where there ~ "「意味がない所、そこは混沌である」。知覚によって捉えられるこの幻想世界が、破壊と混乱に見えるのは、そういった理由なのである。世界が破壊と混乱であるというよりも、あなたの心の中が破壊と混乱なのである。混乱の心で世界を知覚するから、世界は混乱に見えてくるのだ。



2. Damnation is your judgment on yourself, and this you will project upon the world.
  • damnation [dæmnéiʃən] : 「地獄に落とすこと、破滅、天罰、ののしり、非難」
  • judgment [dʒʌ́dʒmənt] : 「判断、判断力、意見、分別」
  • project [prədʒékt] : 「〜を投影する、発射する、投げ出す」
❖ "Damnation is your ~ "「破滅とは、あなたがあなた自身に下した判断である」。"and this you will ~ "「そして、この破滅を、あなたは世界の上に投射することになるのだ」。あなたは、神を裏切ったという罪の意識を自分自身に科し、神の報復を恐れる。ここに、あなた自身の自己破滅の源がある。あなたが自分自身に下した判断とは、そういうことだ。その自己破滅の源を、あなたは心の外側の世界に投射するのである。したがって、あなたが夢として目撃することになる世界は破滅の世界になるのだ。



See it as damned, and all you see is what you did to hurt the Son of God.
  • damned [dǽmd] : 「のろわれた、ひどい、とんでもない」
  • hurt [hə́ːrt] : 「〜を傷つける、〜に苦痛を与える」
❖ "See it as ~ "「世界を呪われたものと見てみなさい」。"and all you see is ~ "「そうすれば、あなたが見るものすべては、あなたが、神の子を傷つけるためになしたこと、そのものとなる」。世界を、あなたの自己破滅の投射したもの、呪われた世界と見るとき、あなたの罪の意識と神の罰への恐れは、夢の中とは言え、現実化するのだ。したがって、世界は罪と罰の象徴と化す。罪と罰は、ドストエフスキーを持ち出すまでもなく、神の子を深く傷つけることは言うまでもあるまい。世界は罪と罰の化身となって神の子に襲いかかるのである。



If you behold disaster and catastrophe, you tried to crucify him.
  • behold [bihóuld] : 「見守る、注視する」
  • disaster [dizǽstər] : 「災害、天災、災難、惨事、厄災 」
  • catastrophe [kətǽstrəfi] : 「大惨事、大災害、大事故、破滅的状況」
  • try [trái] : 「試す、やってみる、試みる、企てる、試験する」
  • crucify [krúːsifài] : 「〜を十字架に張り付けにする、磔刑に処す」
❖ "If you behold disaster ~ "「もしあなたが、(世界に)災害と惨事を見るなら、」"you tried to crucify ~ "「あなたは、神の子を十字架に架けようとしていることなのだ」。世界に破壊と破滅を見るということは、あなたの心の中に、罪と罰を背負った自己を破壊してしまいたいという欲望があることを示しているのだ。つまり、神の子としての自分を磔刑(たっけい)に処して殺してしまいたいという死への願望(タナトス)である。



If you see holiness and hope, you joined the Will of God to set him free.
  • holiness [hóulinəs] : 「神聖、高潔」
  • hope [hóup] : 「希望、望み」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる、結合する、連結する」
  • will [wíl] : 「意志、意欲、精神力」
  • set free : 「自由の身にする、釈放する」
❖ "If you see holiness ~ "「もしあなたが、(世界に)神聖さと希望を見るなら、」"you joined the Will ~ "「あなたは、神の子を解き放ちたいと望む神の意思と繋がったことになる」。破壊と破滅の呪われた世界であるが、しかしその中に、心の解放という望みを見いだせるなら、あなたは神の意思と共鳴して、神の子を絶望から救い出せる希望はある。本当の意味での、生きる欲望(エロス)があるのだ。



There is no choice that lies between these two decisions.
  • choice [tʃɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • lie [lái] : 「ある、存在する」
  • between [bitwíːn] : 「〜の間に」
  • decision [disíʒən] : 「解決、決定、決意、決心、決議、裁決」
❖ "There is no choice that ~ "「これら二つの決定の中間に、選択の余地はない」。死を選ぶか、生を選ぶか、二つに一つであって、その中間の選択はない。磔刑に処せられるか、解放に生きるか、あなたはどちらを選択するか。



And you will see the witness to the choice you made, and learn from this to recognize which one you chose.
  • witness [wítnəs] : 「証拠、証言、目撃者、証人、参考人、立会人」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、〜を知る、分かる」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「〜を認識する、〜を認証する、認める、受け入れる」
  • chose [tʃóuz] : 「choose の過去形」
  • choose [tʃúːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
❖ "And you will see ~ "「そして、あなたは、あなたが下した選択の証言を見ることになる」。あなたが下した選択に従った世界が、あなたの目の前に展開し、あなたがどんな選択をしたかの証言をしてくれるのだ。"and learn from this ~ "「そして、この証言から、あなたがどちらを選択したか、あなたは認識することが出来るのである」。直訳すれば「認識することを学ぶであろう」となるのだが、「認識出来るようになる」といった意味合いである。
 
 
 

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