●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-19.IV.A.9:1 ~ T-19.IV.A.10:10

9. How mighty can a little feather be before the great wings of truth?

  • mighty [máiti] : 「強力な、力のある、巨大な、力強い」
  • feather [féðə(r)] : 「羽、羽毛」
  • before [bifɔ́ː(r)] : 「〜の前に、〜を前にして、面前で」
  • great [gréit] : 「偉大な、卓越した、大きな、巨大な」
  • wing [wíŋ] : 「翼、羽根」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
❖ "How mighty can ~ "「真実の巨大な翼を前にして、小さな羽根など、どれほど力強いと言えるだろうか」。幻想の小さな羽根、幻想のエゴの存在など、真実の神の前ではケシ粒にも満たない。



Can it oppose an eagle's flight, or hinder the advance of summer?
  • oppose [əpóuz] : 「反対する、反抗する、対抗する、敵対する」
  • eagle [íːgl] : 「ワシ、鷲」
  • flight [fláit] : 「飛ぶこと、飛行」
  • hinder [híndə(r)] : 「妨げる、妨害する、邪魔する、遅らせる」
  • advance [ədvǽns] : 「前進、進展、進歩、躍進、進出」
  • summer [sʌ́mə(r)] : 「夏、サマー」
❖ "Can it oppose ~ "「(幻想の)小さな羽根など、鷲(わし)の飛行に対抗出来るだろうか」。"or hinder the advance ~ "「夏がやって来る、その歩みを押しとどめることが出来るだろうか」。



Can it interfere with the effects of summer's sun upon a garden covered by snow?
  • interfere [ìntə(r)fíə(r)] : 「邪魔をする、妨げる、遅らせる、干渉する」
  • interfere with : 「〜を妨げる、〜を邪魔する、〜に干渉する」
  • effect [ifékt] : 「効果、効力、結果、影響、作用」
  • garden [gɑ́ː(r)dn] : 「庭、庭園、果樹園」
  • cover [kʌ́və(r)] : 「〜を覆う、〜に覆いを付ける、カバーをかける」
❖ "Can it interfere with ~ "意訳する、「(幻想の)小さな羽根など、雪で覆われたガーデンの、その雪を夏の陽の光が融かしてしまうのを、邪魔することが出来ようか」。



See but how easily this little wisp is lifted up and carried away, never to return, and part with it in gladness, not regret.
  • easily [íːz(ə)li] : 「容易に、たやすく、苦もなく、あっけなく」
  • wisp [wísp] : 「細い束、小さな房、細く薄いもの」
  • lift up : 「〜を持ち上げる」
  • carry away : 「運び去る、持ち去る、さらって行く、取り除」
  • return [ritə́ː(r)n] : 「戻る、帰る、返還する」
  • part with : 「〜を手放す、〜を放棄する、〜と別れる」
  • gladness [ɡlǽdli] : 「喜ばしさ、喜び」
  • regret [rigrét] : 「後悔、残念、痛恨の念、悲嘆」
❖ "See but how easily ~ "「この小さな羽根の房など、いかに簡単につまみ上げられ、持ち去られ、二度と戻ることがないのを見なさい」。"and part with it ~ "「そして、後悔ではなく、喜びをもって、それを手放しなさい」。幻想は小さな羽根のようなもの。そんなつまらないものは、手放してしまうに限る。



For it is nothing in itself, and stood for nothing when you had greater faith in its protection.
  • in itself : 「それ自体、本質的に」
  • stood [stúd] : 「stand の過去・過去分詞形」
  • stand for : 「〜に敬意を表して立つ、〜を支持する、〜に味方する」
  • faith [féiθ] : 「信頼、信用、信じること、信仰、信条」
  • protection [prəték∫n] : 「守ること、防御、防備、防衛」
❖ "For it is nothing ~ "「なぜなら、(幻想の)小さな羽根など、それ自体、無であるからだ」。"and stood for nothing ~ "「そして、小さな羽根があなたを守ってくれると、大いに信頼していたとき、それは、まさに無なるものを見方に付けているようなものだったのだから」。幻想の小さな羽根は、たとえて言えば、紙で折った兜(かぶと)のようなもので、紙の兜が本当にあなたを守ることなど出来ないのに、あなたは守られているように錯覚していたのだ。



Would you not rather greet the summer sun than fix your gaze upon a disappearing snowflake, and shiver in remembrance of the winter's cold?
  • rather [rǽðə(r)] : 「どちらかといえば、むしろ」
  • greet [gríːt] : 「〜を歓迎する、出迎える」
  • fix [fíks] : 「固定する、取り付ける、〜をじっと見詰める、目を凝らす」
  • gaze [géiz] : 「凝視、注視」
  • fix one's gaze on : 「〜をしげしげと眺める」
  • disappear [dìsəpíə(r)] : 「見えなくなる、姿を消す、存在しなくなる、なくなる、消滅する」
  • snowflake : 「雪片」
  • shiver [∫ívə(r)] : 「震え、寒け」
  • remembrance [rimémbr(ə)ns] : 「記憶、思い出、回想、追悼」
  • in remembrance of : 「〜の記念に、〜をしのんで」
  • cold [kóuld] : 「寒さ、冷たさ、低温度、冷気」
❖ "Would you not rather ~ "「むしろ、融けゆく雪片を見つめるより、冬の寒さを思い出して震えるより、夏の太陽に挨拶したいと、あなたは思わないだろうか」。実相世界の光、その喜びや平和を手にしたいと思わないか。
 


i. The Attraction of Guilt 
罪の魅力
 

10. The attraction of guilt produces fear of love, for love would never look on guilt at all.
  • attraction [ətrǽk∫n] : 「引き付けるもの、魅力、誘引」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • produce [prəd(j)úːs] : 「 〜を作り出す、産む、産生する、引き起こす」
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
  • at all : 「全く〜ない、全然〜ない、少しも〜ない」
❖ "The attraction of guilt ~ "「罪に引きつけられる気持ちは、愛への恐れを生み出す」。"for love would ~ "「なぜなら、愛は決して恐れを顧(かえり)みないからだ」。罪は、その背後に、常に恐れを抱く。たとえば、神を裏切った罪には、神からの罰を恐れる感情が付きまとう。罪と恐れは表裏一体だ。愛は恐れを感じない。愛は、恐れが存在しないことを知っているからだ。したがって、罪に引かれる気持ちは、恐れを消してしまう愛を忌避し、逆に愛を恐れるのだ。



It is the nature of love to look upon only the truth, for there it sees itself, with which it would unite in holy union and completion.
  • nature [néit∫ə(r)] : 「自然、天然、本質、天性、本性」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • unite [junáit] : 「結合する、一体となる、一体化する、合体する」
  • holy [hóuli] : 「神聖な」
  • union [júːnjən] : 「結合、合併、融合、団結」
  • completion [kəmplíː∫n] : 「完成、完了、終了」
❖ "It is the nature ~ "ここは"It ~ to ~ "の構文、「真実だけに目を向けるのは、愛の持っている自然な性質である」。真実の愛が、真実だけに反応するのだ。"for there it ~ "「なぜなら、真実の中に、愛は愛自身を見るからだ」。愛と真実は、実相世界では同義である。"with which it would ~ "「神聖な結合と完成の中に、愛は真実と結合するのであるから」。実相世界の存在は、バラバラに分離して存在するのではなく、調和共鳴して、大いなる結合体を作っていく。聖なる結合であり、そこに、完全な存在の完成がある。ちょうど、その結合を司る接着剤のようなものが、真実であり愛である。つまり、真実と愛によって、実相世界の存在は聖なる結合を果たすのである。しかも、接着剤である真実も愛も、結合の仲間入りをし、真実と愛も結合する。結合という言葉を使ってはいるが、意味合いとしては融合と言った方がいいかもしれない。融け合い、一体化していくのである。純粋一元論の必然である。すべてが融け合い、究極の唯一の存在へと収斂して行く。"God is"である。



As love must look past fear, so must fear see love not. For love contains the end of guilt, as surely as fear depends on it.
  • past [pǽst] : 「〜を越えて、〜を過ぎて」
  • contain [kəntéin] : 「〜を含む、包含する、収容できる、〜が入っている」
  • surely [∫úə(r)li] : 「疑いなく、しっかりと、確かに、確実に」
  • depend [dipénd] on : 「〜に頼る、〜を当てにする、〜によって決まる、〜次第である」
❖ "As love must look ~ "「愛が、恐れを超越してものを見るように、」"so must fear see ~ "「恐れは、愛を見ようとはしない」。"For love contains ~ "「なぜなら、愛は、罪の終焉を表しており、」"as surely as fear ~ "「それは、恐れが罪に依存していることと同様に確かである」。愛があるところ、罪の意識は終焉する。愛が恐れを消滅させるからだ。ちょうど光と闇の関係のようなものだ。闇は光を避け、光から逃げる。罪に依存した恐れは、愛を避け、愛から逃げる。



Overlooking guilt completely, it sees no fear. Being wholly without attack, it could not be afraid.
  • overlook [òuvə(r)lúk] : 「見て見ぬふりをする、見過ごす、大目に見る、許す、目をつぶる」
  • completely [kəmplíːtli] : 「完全に、十分に、全面的に、全く、徹底的に」
  • wholly [hóu(l)li] : 「完全に、全く、全体として、全体的に、すっかり」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • afraid [əfréid] : 「恐れて、心配して、怖がって、おじけづいて」
❖ "Overlooking guilt ~ "分詞構文、理由、「愛は、罪に対して完全に目をつぶるので、愛は恐れを見ることはない」。愛は罪を無視する。罪と一体の恐れも知らない。"Being wholly without ~ "「愛は、完全に攻撃性と無縁であるから、愛は恐れることもない」。ここで語られている愛は、実相的な真実の愛である。もし、あなたの愛が憎悪や嫌悪を感じ、他者を支配したく思い、攻撃性を有しているなら、そして、恐れを感じるようであれば、あなたの愛は実相的な真実の愛ではなく、この幻想世界の、二元論的な愛でしかない。



Fear is attracted to what love sees not, and each believes that what the other looks upon does not exist.
  • attract [ətrǽkt] : 「魅惑する、魅了する、引きつける」
  • believe [bilíːv] : 「信じる、真に受ける、確信する、信頼する」
  • exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する」
❖ "Fear is attracted ~ "「恐れは、愛が目を向けないものに引かれる」。愛が目を向けない、罪、攻撃性、嫌悪、憎悪、嫉妬、怒り、支配、隷属、等々に、恐れは強い魅力を感じる。"and each believes ~ "「そして、(恐れを抱いている)各人は、他者が見ているものは存在していないと信じているのだ」。恐れが引き付けられる攻撃性にしても憎悪にしても、分離を促すものであり、各人が見ている狭い世界だけが実在であって、その他のものは存在していないと信じている。共通の信念体系を持ち得ないのだ。もっとも、共通のエゴの思考システムを持っているかのように見えるが、各人が勝手にバラバラにエゴの思考システムを持っているだけであって、調和共鳴してエゴの思考システムを持っているわけではない。したがって、他者がエゴの思考システムを持っていても、それは自分にとっては無関心なことであり、結果、他者の思考システムなど存在しているとは信じない。



Fear looks on guilt with just the same devotion that love looks on itself.
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
  • devotion [divóu∫n] : 「情熱、没頭、専念、信仰心」
❖ "Fear looks on guilt ~ "「愛が愛自身を情熱をもって見るように、恐れもまた、同じ情熱をもって罪を見る」。恐れは、罪がいとおしくてならないのだ。恐れは、罪なしでは生きていけない。



And each has messengers which they send forth, and which return to them with messages written in the language in which their going forth was asked.
  • messenger [més(ə)n(d)ʒə(r)] : 「メッセンジャー、使者、使い走り」
  • send forth : 「送り出す、発行する、派遣する」
  • return [ritə́ː(r)n] : 「戻る、帰る、返還する」
  • message [mésidʒ] : 「伝言、メッセージ、通報、伝達内容、声明文」
  • written [rítn] : 「writeの過去分詞形」
  • language [lǽŋgwidʒ] : 「言語、言葉」
  • go forth : 「発布される、発令される、出て行く、出発する」
❖ "And each has ~ "「恐れと愛はそれぞれ、送り出したメッセンジャーをもっている」。"and which return to ~ "「そのメッセンジャーは、発令された通りの言葉を使って書かれたメッセージを携えて恐れと愛のもとへ帰ってくるのである」。愛の使者がホーリー・スピリットで、恐れの使者がエゴと考えていいだろう。ホーリー・スピリットは愛の言語で、エゴは恐れの言語で、愛と恐れにメッセージを伝える。比喩的に書かれてあるのだが、要するに、ホーリー・スピリットは愛を語り、エゴは恐れを語る。ホーリー・スピリットは愛を増幅し、エゴは恐れを煽(あおり)り立てる。あるいは、少し解釈を変えて、愛や恐れと、ホーリー・スピリットやエゴとの間に使者を入れて、愛を感じる感覚や愛を求める意思、恐れを感じる感覚や恐れを求める意思を、それぞれの使者に見立ててもいいかもしれない。愛を求める感性が愛を探し出し、その愛のメッセージをホーリー・スピリットに伝える、という構図である。恐れに敏感な感性は、何かにつけて恐れを見いだしては恐れを感じ、そのメッセージをエゴに伝えるわけだ。
 
 
 

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