●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-19.II.1:1 ~ T-19.II.2:7

 
 

II. Sin versus Error
罪 対 過ち
 
 
 
1. It is essential that error be not confused with sin, and it is this distinction that makes salvation possible.
  • essential [isén∫l] : 「絶対必要な、絶対不可欠な、欠くことのできない、必須の」
  • error [érə(r)] : 「誤り、間違い、ミス、誤字、誤用、過失」
  • confuse [kənfjúːz] : 「混同する、混乱させる、困惑させる」
  • sin [sín] : 「罪、罪悪、ばかげたこと、過失、罪業」
  • distinction [distíŋ(k)∫n] : 「区別、識別、差別、差異、違い」
  • make [SVOC] : 「〜の状態を作り出す、〜にする」
  • salvation [sælvéi∫n] : 「救出、救済、救い、救世」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
❖ "It is essential that ~ "ここは"It ~ that ~ "の構文、「過ちを罪と混同してはいけないということは、必須である」。ここの"be"は"should be"のこと。"and it is this distinction ~ "「救いを可能とするのは、この区別なのである」。過ちと罪は似ているが、そこを峻別しないことには、罪の意識からの解放はない。



For error can be corrected, and the wrong made right. But sin, were it possible, would be irreversible.
  • correct [kərékt] : 「〜を訂正する、修正する、正す、直す、是正する」
  • wrong [rɔ́(ː)ŋ] : 「間違った、誤っている」
  • right [ráit] : 「正しい、正当な、信用できる、正義の」
  • irreversible [ìrivə́ː(r)səbl] : 「逆にできない、元に戻せない、取り消せない、撤回できない、不可逆の」
❖ "For error can be ~ "「なぜなら、過ちは修正出来るからであり、間違ったことは正しく出来るのである」。"But sin, were ~ "仮定法過去、"were it possible"は"if it were possible"のこと、「しかし、罪は、それが存在し得たとして、取り消せるものではない」。過ちは修正出来るが、罪は取り消せない。ドキッとするが、罪なるものが存在すると仮定すれば、という但し書きが付いている。実は、罪なるものは、実相的な見方をすれば、存在しないのだ。安心していいだろう。



The belief in sin is necessarily based on the firm conviction that minds, not bodies, can attack.
  • belief [bilíːf] : 「信じること、信念、信仰、信条、信用、信頼」
  • necessarily [nèsəsér(ə)li] : 「必ず、必然的に、どうしても」
  • base on : 「〜に基づく、〜に準拠する」
  • firm [fə́ː(r)m] : 「堅い、堅固な、頑丈な、しっかりした、安定した、断固とした、確固たる」
  • conviction [kənvík∫n] : 「信念、確信」
  • attack [ətǽk] : 「〜を襲う、〜を攻撃する、〜を非難する」
❖ "The belief in ~ "「罪(の存在)を信じることは、必然的に、肉体ではなく心が、攻撃出来ると固く信じていることに基づいている」。攻撃を、能動的ではなく、受動的に考えると理解しやすいだろう。罪の意識を持つことは、自分の心が攻撃され得ると信じているからだ。たとえば、神からの罰という攻撃があり得るから、神への裏切りを罪と考えて、心に罪の意識を持ち込むのである。他者も自分も含めて、心が誰からも攻撃され得ないと知ったなら、何が怖かろう。



And thus the mind is guilty, and will forever so remain unless a mind not part of it can give it absolution.
  • guilty [gílti] : 「有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • forever [fərévər] : 「永遠に、永久に」
  • remain [riméin] [SVC] : 「依然として〜のままである」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • absolution [æ̀bsəlúː∫n] : 「罪の赦し、免除、赦免」
❖ "And thus the mind ~ "「かくして、心は罪深いものとされる」。罪の意識が、罰という攻撃を受ける価値ありと判断してしまうのだ。"and will forever so remain ~ "「そして、〜しない限り、心は永遠に罪深いもののままになってしまうのだ」。"unless a mind not ~ "「(罪の意識をもった心の)一部分以外の心が、(罪の意識を持った心の一部分に対して)罪の赦しを与え得ない限り、」心は永遠に罪深いもののままになってしまうのだ。つまり、あなたは心の一部分に罪の意識を抱いているが、その部分とは別の、あなたの心の最も純粋で神聖な部分が、あなたに、その罪の意識は幻想なのだと教えて、罪を赦してしまわない限り、あなたの心の罪の意識は消滅しないのだ。



Sin calls for punishment as error for correction, and the belief that punishment is correction is clearly insane.
  • call for : 「〜を要求する、訴える、〜を求めて呼ぶ」
  • punishment [pʌ́ni∫mənt] : 「罰すること、罰、刑罰、処罰、懲罰」
  • correction [kərék∫n] : 「訂正、矯正、修正、是正、補正」
  • clearly [klíə(r)li] : 「疑いもなく、明らかに、明瞭に」
  • insane [inséin] : 「正気でない、精神障害の、非常識な」
❖ "Sin calls for punishment ~ "「過ちは修正を求めるが、罪は罰を求める」。ここが、罪と過ちの決定的な違いである。"and the belief that punishment ~ "「そして、罰こそが(罪を)修正出来るのだと信じ込むことは、明らかに狂っている」。この狂った考えが、実は、今の社会に蔓延していることを、あなたはどう考えるだろうか。



2. Sin is not an error, for sin entails an arrogance which the idea of error lacks.
  • entail [entéil] : 「〜を伴う、必要とする、引き起こす、課す」
  • arrogance [ǽrəg(ə)ns] : 「尊大、横柄、傲慢」
  • lack [lǽk] : 「不足、欠乏、欠如、欠落」
❖ "Sin is not ~ "「罪とは、過ちのことではない」。"for sin entails ~ "「なぜなら、罪は、過ちという思いが持ってはいない尊大さを伴っているからだ」。罪を犯す者は、概(おおむ)ね、自分は罪を犯す力があると信じている。極端な例は、自分は神のごとき支配力があるのだと信じている輩(やから)である。お気付きと思うが、エゴの発想である。エゴが罪の意識をあおり立て、そのエゴが尊大であることを考えれば、罪には尊大さが付きまとうことが理解出来よう。



To sin would be to violate reality, and to succeed. Sin is the proclamation that attack is real and guilt is justified.
  • sin [sín] : 「罪を犯す」
  • violate [váiəlèit] : 「侵犯する、妨害する、侵害する、破る、犯す、邪魔する、乱す」
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • proclamation [prɑ̀kləméi∫n] : 「宣言、声明、布告、公表」
  • attack [ətǽk] : 「攻撃、暴行、襲撃」
  • real [ríː(ə)l] : 「実在的な、実質的な、現実の、実際の、本物の」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪 」
  • justify [dʒʌ́stəfài] : 「弁明する、正当化する」
❖ "To sin would be ~ "「罪を犯すことは、実相を犯すことであり、それに成功することである」。ACIMでは、罪は幻想である。罪を犯すことは、罪という幻想にのめり込んでしまうことであって、実相から離反し、実相を攻撃することである。しかも、この幻想世界を見れば分かるように、これが成功し、多くの同胞が幻想の罪の意識を抱きつつ、幻想の生活を送っている。そして、心は頭脳が作り出した幻想に過ぎないと思い込み、神は弱い心が作り出した幻想だと信じて、実相を攻撃するのである。"Sin is the proclamation ~ "「罪は、攻撃は現実であり、罪は正当化されると宣言する」。まさに、エゴの思考システムが宣言していることである。罪が幻想ではく、実在だと信じているから、攻撃も実在、正当化も実在、というわけである。しかし、本当は、罪は幻想なので、それに続くすべては、幻想なのだ。



It assumes the Son of God is guilty, and has thus succeeded in losing his innocence and making himself what God created not.
  • assume [əs(j)úːm] : 「〜と仮定する、思い込む、見なす」
  • guilty [gílti] : 「罪の意識がある、後ろめたい、やましい、有罪の、犯罪的な、罪を犯した」
  • succeed [səksíːd] : 「成功する、後に続く、後を継ぐ、継承する」
  • succeed in : 「〜に成功する」
  • lose [lúːz] : 「〜を失う、見失う、喪失する、なくす」
  • innocence [ínəs(ə)ns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔、純真」
  • create [kriéit] : 「〜を創造する、創り出す」
❖ "It assumes the Son of God ~ "「罪の意識は、神の子は罪深く、したがって、潔白さを失うことに成功し、神が創造したものではない神の子に自らを作り変えていると思い込んでいる」。もちろん、これもエゴの発想である。エゴは、神の子を神から分離させておくために、そのような発想を我々に吹き込んで、まんまと我々を洗脳することに成功しているのだ。



Thus is creation seen as not eternal, and the Will of God open to opposition and defeat.
  • creation [kriéi∫n] : 「創作物、作品」
  • eternal [itə́ː(r)nl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の、無限の」
  • open to : 「〜を受けやすい」
  • opposition [ɑ̀pəzí∫n] : 「反対、敵対」
  • defeat [difíːt] : 「敗北、負け、打倒、打破」
❖ "Thus is creation seen ~ "「このように、創造は永遠なものではないと見なされ、」"and the Will of God ~ "「神の(創造の)意思は、敵対するものに晒(さら)され、打ち砕かれるのだ」。神は神の子を永遠なる存在として創造し、神の属性のすべてを与えた。しかし、神の子は神から分離し、その神の意思を捨てて、単なる幻想世界の生き物(進化したサル)としての自分に作り変えてしまったのである。かくして、神の意思は、その反対者であるエゴに晒らされ、エゴは神の意思を打ち砕く。もちろん、幻想世界から見れば、そのように見えるだけであって、実際は、つまり、実相世界から見れば、神の意思は永遠に破壊されないし、エゴのごとき幻想の存在によって打ち砕かれることなどないのだ。



Sin is the grand illusion underlying all the ego's grandiosity. For by it God himself is changed, and rendered incomplete.
  • grand [grǽnd] : 「重要な、主要な、遠大な、思い上がった」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • underlie [ʌ̀ndə(r)lái] : 「〜の基礎にある、下に横たわる、根底にある、根拠をなす」
  • grandiosity : 「壮大さ、尊大さ」
  • render [réndə(r)] : 「〜の状態にする」
  • incomplete [ìnkəmplíːt] : 「不完全な、不十分な、未完成の」
❖ "Sin is the grand illusion ~ "「罪とは、エゴの尊大さのすべてを基礎とした、大いなる幻想である」。罪の意識は大幻想であり、その根底にはエゴの尊大さが隠されている。"For by it God himself ~ "「なぜなら、エゴの尊大さによって、神自身が変えられ、完全性の欠いたものに作り変えられたのだから」。エゴの思考システムは、神を神の座から引きずり下ろし、人間の弱い心が幻想した妄想に過ぎないと見ている。しかし、ここも、幻想世界から見れば、そう見えるだけの話であって、実相世界から見れば、神は永遠に変化しない実在である。永遠に存在し、完璧に完全である。
 
 
 

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