●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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T-17.III.8:1 ~ T-17.III.9:8

8. The past becomes the justification for entering into a continuing, unholy alliance with the ego against the present.

  • past [pǽst] : 「過去、昔」
  • justification [dʒʌ̀stəfikéi∫n] : 「正当化、正当とする理由」
  • enter [éntə(r)] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • continue [kəntínjuː] : 「続く、継続する、持続する」
  • continuing : 「連続する、継続している、引き続き存在する」
  • unholy : 「不信心な、不敬な、不道徳な」
  • alliance [əláiəns] : 「同盟、協力、同盟関係、提携、連合、協調」
  • against [əgénst] : 「〜に逆らって、〜にそむいて、反抗して、〜に反対して、不賛成で」
  • present [préznt] : 「今、現在」
❖ "The past becomes ~ "「過去は、現在という時に対抗してエゴとの間で結ぶ、非神聖にして継続的な同盟に加わることの正当化となる」。たとえば、他者が過去においてあなたを裏切ったといよう。あなたはホーリー・スピリットの教えに従って、それは幻想であり本当は存在していないのだと受け入れて、裏切りを赦し、取り消しに出来るだろう。現在だけが真実であり、実在だからだ。しかし、あなたがエゴの教えに従ったらどうなるだろうか? エゴは、過去を揺るぎない事実として扱うので、過去における他者の裏切りは取り消すことなど出来ない事実である。そして、エゴは、裏切りには報復で応じろ、とあなたに教えるだろう。したがって、過去を事実として捉えることは、エゴの思考システムに参加する正当性を表していることになるのだ。



For the present is forgiveness. Therefore, the relationships the unholy alliance dictates are not perceived nor felt as now.
  • forgiveness [fərɡívnis] : 「許すこと、許し、容赦、寛容」
  • therefore [ðéə(r)fɔ̀ː(r)] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • relationship [riléi∫n∫ìp] : 「関係、結び付き、かかわり合い、関連」
  • dictate [díkteit] : 「〜に影響する、〜を決定する、決定づける、〜を命令する」
  • perceive [pə(r)síːv] : 「知覚する、〜を理解する、〜を把握する」
  • felt [félt] : 「feel の過去形」
❖ "For the present ~ "「なぜなら、現在という時は、赦しなのだから」。現在だけが実在で、過去は幻想である。幻想は存在しないのだから、過去は存在しないと認識して赦し、取り消しにするのである。これが、現在という時の、本来のあり方である。"Therefore, the relationships ~ "「したがって、非神聖なる(エゴとの)同盟によって決定される関係性は、現在形として知覚されることも感じられることもない」。すべて、過去における事実を基準にして判断され、未来の行動が決定されるのである。エゴにとって、現在とは、単なる過去と未来の橋渡しに過ぎないのだ。非神聖なる特別な関係性も例外ではない。過去の事実が確定的な実在だと判断されるから、特別な関係性には赦しが入り込むことが余地がない。赦さない関係性であるから、一時の愛情は、憎しみ、嫉妬、報復へと質変換する可能性があるのだ。



Yet the frame of reference to which the present is referred for meaning is an illusion of the past, in which those elements that fit the purpose of the unholy alliance are retained, and all the rest let go.
  • frame [fréim] : 「骨組み、支持構造体、フレーム」
  • reference [réf(ə)r(ə)ns] : 「参照、参考、照会」
  • frame of reference : 「関係枠、基準系、準拠枠、理論構成の枠組み、視点」
  • refer [rifə́ː(r)] : 「参照する、調べる、問い合わせる、照会する」
  • meaning [míːniŋ] : 「意味、意義、意図、真意」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • element [éləmənt] : 「成分、要素」
  • fit [fít] : 「合う、適合する、適す、合う、似合う」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • retain [ritéin] : 「〜を保有する、保つ、保持する、持ち続ける、維持する」
  • rest [rést] : 「残り、残っているもの、残りの部分、残余」
  • let go : 「解雇する、手を放す、ほっとく、あきらめる、忘れる」
❖ "Yet the frame of reference ~ "「しかし、現在が意味を求めて参照する基準系は、過去の幻想である」。たとえば、他者を攻撃するかどうか、その価値があるかどうか、攻撃に意味があるかどうか、そういった判断をするための基準系を過去の事実に求めるわけだ。しかし、その過去というものは、実は幻想なのである。"in which those elements ~ "「その基準系において、非神聖なる同盟の目的にかなった要素が保持されるのであり、目的にかなわないその他のものは捨てられるのである」。たとえば、他者が裏切ったなら、それは攻撃の価値ありとしてその過去を保持し、攻撃の口実とならないようなものは捨てられるのだ。たとえば、他者があなたに慈しみの気持ちを抱いたとしても、エゴの基準系からは、それは価値がないとされて捨てられる。



And what is thus let go is all the truth the past could ever offer to the present as witnesses for its reality.
  • offer [ɔ́(ː)fə(r)] : 「差し出す、捧げる、提供する」
  • witness [wítnəs] : 「目撃者、証人、証拠、証言」
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
❖ "And what is thus ~ "「このように、(エゴの基準系から)捨てられたものこそ、現在という時の実在性の証言として、過去が現在に差し出すことが出来たであろうものなのだ」。しかし、事実はそれと異なる。愛や慈しみや美はことごとく捨てられ、憎悪、嫉妬、絶望、等々だけが差し出されるのである。



What is kept but witnesses to the reality of dreams.
  • kept [képt] : 「keep の過去・過去分詞形」
❖ "What is kept but ~ "「保持されているものといったら、夢の実在性に対する証言だけだ」。幻想であるにも関わらず、それは実在していると証言するものばかりが残るのである。つまり、憎悪、嫉妬、絶望、等々だけが保持されるのである。



9. It is still up to you to choose to join with truth or with illusion. But remember that to choose one is to let the other go.
  • still [stíl] : 「それでも、それでもやはり、いまだに、今もなお」
  • up to : 「〜次第で」
  • choose [t∫úːz] : 「〜を選ぶ、〜を選択する」
  • join [dʒɔ́in] : 「参加する、交わる、一緒になる」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • illusion [ilúːʒ(ə)n] : 「幻想、幻覚、錯覚」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を覚えている、〜を思い出す」
❖ "It is still up to you ~ "ここは"It ~ to ~ "の構文、「それでも、真実と組するか、あるいは幻想と組するかの選択はあなた次第なのだ」。"But remember that ~ "「しかし、一方を選択するということは、他方を捨てることだと覚えておきなさい」。ホーリー・スピリットの思考システム(truth)をとるか、エゴの思考システム(illusion)をとるか、その選択はあなたの自由意思に任されている。



Which one you choose you will endow with beauty and reality, because the choice depends on which you value more.
  • endow [endáu] : 「授ける、与える」
  • choice [t∫ɔ́is] : 「選ぶこと、選択」
  • depend [dipénd] on : 「〜によって決まる、〜次第である」
  • value [vǽljuː] : 「〜を評価する、重視する、大事にする」
❖ "Which one you choose you ~ "「あなたが選択した方に、あなたは美しさと実在性を与えるだろう」。"because the choice ~ "「なぜなら、選択とは、あはたがより価値を認めたものに依存するからだ」。あなたが幻想を価値ありと認めれば、あなたは幻想を美しく思い、幻想が実在しているものと思い込んでしまうだろう。逆に、真実に価値を認めれば、真実こそ実在で美しいとあなたは認識するのだ。そして、極く自然に幻想を捨てることになる。なぜなら、もはや幻想は美しくもなく、実在さえしていないのだから。



The spark of beauty or the veil of ugliness, the real world or the world of guilt and fear, truth or illusion, freedom or slavery--it is all the same.
  • spark [spɑ́ː(r)] : 「火花、スパーク」
  • veil [véil] : 「ベール、覆い、覆い隠すもの」
  • ugliness [ʌ́glinəs] : 「醜さ」
  • guilt [gílt] : 「犯罪、あやまち、有罪、罪」
  • fear [fíə(r)] : 「恐れ、恐怖」
  • freedom [fríːdəm] : 「自由、解放、自主、独立」
  • slavery [sléiv(ə)ri] : 「奴隷であること、奴隷の身分」
  • same [séim] : 「同じ、同一の、変わらない」
❖ "The spark of beauty ~ "「美のスパークか、醜さのベールか、あるいは、実相世界か、罪と恐れの世界か、はたまた、真実か幻想か、そして、自由か隷属か、」"it is all ~ "「どれをとっても同じである」。結局は実相世界をとるか幻想世界をとるか、どちらかの選択を、あなたはしなくてはならない。実相世界をとるならホーリー・スピリットの思考システムに従い、幻想世界をとるならエゴの思考システムに従うことになる。



For you can never choose except between God and the ego.
  • except [iksépt] : 「〜を除いて、〜以外に」
  • between [bitwíːn] A and B : 「AとBとの間に、AないしB」
❖ "For you can never ~ "「なぜなら、神とエゴの間の選択以外に、あなたは決して選択できないからだ」。神の真実をとるか、エゴの虚偽をとるかの選択。



Thought systems are but true or false, and all their attributes come simply from what they are. Only the Thoughts of God are true.
  • thought [θɔ́ːt] : 「思考、思索、熟考」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の」
  • attribute [ǽtribjùːt] ] : 「属性、特質、特性、性格」
  • simply [símpli] : 「簡単に、分かりやすく、絶対に、どうしても、断じて」
❖ "Thought systems are ~ "「思考システムは、真実か誤りか、(二つに一つである)」。"and all their attributes ~ "「そして、思考システムの属性は、思考システムが何であるかということに単純に依存する」。思考システムがエゴの思考システムであるなら、その属性はすべて偽りであり、その思考システムがホーリー・スピリットの思考システムなら、その属性は真実であり、信頼に足る。"Only the Thoughts ~ "「神の思考システムだけが、真実なのだ」。神の思考システムとは、もちろん、ホーリー・スピリットの思考システムのこと。



And all that follows from them comes from what they are, and is as true as is the holy Source from which they came.
  • follow [fɑ́lou] : 「追う、ついて行く、〜に従う、追随する」
  • source [sɔ́ː(r)s] : 「もと、源、起点、原因」
❖ "And all that follows ~ "「思考システムを追ってやって来るものはすべて、本来のそれ自体からやって来るのだ」。思考システムから派生する属性は、たとえば真実であるか虚偽であるかは、その思考システムを選択した本人の属性と一致するのである。つまり、真実の思考システムを選んだ者は、本来真実を愛する者であり、虚偽の思考システムを選んだ者は、自分自身を偽っている、というわけだ。"and is as true as ~ "「そして、(真実を選択した者の属性は)、彼らが派生した聖なる源同様、真実であるのだ」。あなたがホーリー・スピリットの思考システムを選択したのであれば、その源である神の思考システムを選択したことであり、あなたは神と同様に、あるいはホーリー・スピリットと同様に真実である。
 
 
 

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