●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-12.II.5:1 ~ T-12.II.6:5

5. Let us not save nightmares, for they are not fitting offerings for Christ, and so they are not fit gifts for you.

  • save [séiv] : 「救う、助ける、取っておく、残しておく」
  • nightmare [náitmὲər] : 「 恐ろしい夢、悪夢」
  • fit [fít] : 「〜に適合する」
  • offering [ɔ́ːfəriŋ] : 「ささげ物、贈り物」
  • fit [fít] : 「適した、適当な」
❖ "Let us not save ~ "「悪夢を取っておくようなことはすまい」。"for they are not fitting ~ "「なぜなら、悪夢はキリストへの捧げ物として適していないし、したがって、あなたの贈り物にも適していないからだ」。悪夢は単なる幻想である。実相に生きる神の子のあなたにも、神の子としてのキリストにも幻想は不適切な贈り物である。



Take off the covers and look at what you are afraid of. Only the anticipation will frighten you, for the reality of nothingness cannot be frightening.
  • Take off : 「取り去る、取り除く、引き取る」
  • look at : 「〜を見る〜を調べる、〜を考察する」
  • be afraid of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
  • anticipation [æntìsəpéi∫n] : 「予想、予知、予期」
  • frighten [fráitn] : 「 〜を怖がらせる」
  • reality [ri(ː)ǽləti] : 「現実、真実、事実、実態、実相」
  • nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在、無価値」
❖ "Take off the covers and ~ "「(あなたがもぐり込んだ重い毛布の)カバーを取り去り、あなたが恐れているものを見なさい」。"Only the anticipation will ~ "「予期だけがあなたを恐れさすだろう」。対象がもつ怖さを直接恐れるよりも、怖いに違いないという予期があなたを脅かす。俗に、死よりも死の予期の方が恐ろしい、と言われていることを思い出してみよう。"for the reality of nothingness ~ "「なぜなら、無の実体など脅かすにことなど出来ないのだから」。悪夢は幻想であり、実体はない。悪夢は無である。無である悪夢があなたを脅かすことなどできないのだ。



Let us not delay this, for your dream of hatred will not leave you without help, and help is here.
  • delay [diléi] : 「〜を遅らせる、延期する、滞らせる」
  • hatred [héitrid] : 「憎しみ、憎悪、嫌悪、毛嫌い」
  • leave [líːv] : 「ほっておく、〜を残す、〜を見捨てる」
❖ "Let us not delay ~ "「このことを遅れずにやろう」。このこととは、勇気をもって悪夢を見ること。"for your dream of ~ "「なぜなら、助けなくして、あなたが嫌悪する夢はあなたを見限ることはないだろうし、助けはここにあるのだから」。つまり、あなたは助けがなければ悪夢から抜け切れないし、その助けをホーリー・スピリットがあなたに与えてくれるのだから。



Learn to be quiet in the midst of turmoil, for quietness is the end of strife and this is the journey to peace.
  • quiet [kwáiət] : 「静かな、静粛な」
  • in the midst of : 「〜の真ん中に、〜のただ中に」
  • turmoil [tə́ː(r)mɔil] : 「騒動、混乱、不安、騒ぎ、動揺」
  • quietness [kwáiətnis] : 「静寂、静けさ、平穏、沈静性」
  • strife [stráif] : 「争い、闘争、反目、不和、論争」
  • journey [dʒə́ː(r)ni] : 「旅、道のり、道程、遍歴」
❖ "Learn to be quiet ~ "「騒ぎのただ中にあっても、静かにしているように」。悪夢という騒動のただ中にあっても寡黙でいなさい。"for quietness is the end ~ "「なぜなら、静けさとは争いの終わりであり、これこそが、平和へ向かう旅(の始まり)であるのだから」。



Look straight at every image that rises to delay you, for the goal is inevitable because it is eternal.
  • look straight at : 「〜を真っすぐ見詰める、〜を正視する、〜に視線を据える」
  • rise [ráiz] : 「立ち上がる、増大する、盛り上がる」
  • delay [diléi] : 「〜を遅らせる、延期する、滞らせる」
  • inevitable [inévətəbl] : 「当然の、必然的な、必然の、必至の」
  • eternal [itə́ː(r)nl] : 「永遠の、不変の、永久の、不滅の」
❖ "Look straight at every ~ "「(あなたの平和へ向かう旅立ちを)遅らせようと立ちはだかるいかなるイメージも直視しなさい」。悪夢もしかり、甘い誘いもしかり、物欲もしかり。しかし、それらをきちんと正視しなさい。"for the goal is inevitable ~ "「(旅の)ゴールは必然である」。あなたは必ず、平和という旅のゴールにたどり着ける。"because it is ~ "「なぜなら、それは永遠なのだから」。ゴールが永遠に遠いという意味ではなく、平和というゴールは実相の世界にあるので、その平和は永遠なものである、ということ。リニアな時間という視野で見れば、あなたの旅は始まろうとしている時点にあるが、非時間的、ホログラム的な視野で見れば、あなたの旅はすでに終わっている。あなたの平和の旅は終わって、あなたは永遠に平和のうちにある。したがって、旅のゴールは必然であるという言葉には、それは終わってここにある、という意味が込められている。



The goal of love is but your right, and it belongs to you despite your dreams.
  • right [ráit] : 「正しい要求、正当な要求、当然の権利 」
  • belong [bilɔ́(ː)ŋ] to : 「 : 〜に属する、〜の所有物である」
  • despite [dispáit] : 「〜にもかかわらず、〜をよそに」
❖ "The goal of love is ~ "「愛の目的(ゴール)はあなたの権利である」。神の子の権利として、神の愛の内にあることは確実である。"and it belongs to you ~ " 「あなたがどんな夢を見ようが、愛はあなたに属しているのである」。今あなたはこの世界に住んで現実という悪夢を見ている。しかし、その悪夢がどんなにつらく恐ろしいものであっても、あなたが平和を獲得し、神の愛に満たさせるのは必然、確実であって、それは神の子であるあなたの権利であるのだ。



6. You still want what God wills, and no nightmare can defeat a child of God in his purpose.
  • will [wíl] : 「 〜を望む、意図する、命ずる、決意する」
  • nightmare [náitmὲər] : 「恐ろしい夢、悪夢」
  • defeat [difíːt] : 「負かす、倒す、破る、打倒する、打ち倒す」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
❖ "You still want what ~ "「(悪夢を見ているあなたであるが)なお、あなたは神の意思することを欲している」。"and no nightmare can ~ "「そして、神の目的の中にいる神の子を、どんな悪夢も打ち負かすことはできない」。つまり、神はあなたに悪夢から目覚めて欲しいと意思しているのだから、その神の目的に叶うように願っているあなたを、どんな幻想、どんな悪夢も打ち負かすことはできない。



For your purpose was given you by God, and you must accomplish it because it is his will.
  • given [gívn] : 「give の過去分詞形」
  • accomplish [əkɑ́mpli∫] : 「成し遂げる、達成する、果たす、成就する」
❖ "For your purpose ~ "「なぜなら、あなたの目的は神によってあなたに与えられたものであり、」"and you must accomplish it ~ "「それが神の意思であるから、あなたはそれを成し遂げなくてはならない」。あなたの目的である平和への旅、神への回帰の旅は神が願ったことであり、言い換えれば、神があなたに与えた宿命である。神が意思し、与えた宿命を、あなたは是が非でも成し遂げなくてはならない。それが、あなたが生まれてきた意味であり、今生きる意味なのだから。



Awake and remember your purpose, for it is your will to do so. What has been accomplished for you must be yours.
  • Awake [əwéik] : 「目が覚める、起きる」
  • remember [rimémbə(r)] : 「〜を思い出す〜を覚えている」
  • purpose [pə́ː(r)pəs] : 「目的、意図、狙い、意向、趣旨、意味」
  • accomplish [əkɑ́mpli∫] : 「成し遂げる、成就する、達成する」
❖ "Awake and remember ~ "「目を覚まし、あなたの目的を思い出しなさい」。"for it is your will ~ "ここは"it ~ to ~ "の構文、「なぜなら、そうすることはあなたの意思なのだから」。ここでは、神の意思とあなたの意思が重なって表現されている。ACIMでは、神の意思はそのままあなたの意思でもある。"What has been accomplished ~ "「あなたのために成し遂げられたことは、あなたのものであるはずだ」。リニアな時間で見れば、あなたの目的はまだ達成されていないが、実相の非時間的なホログラムで見れば、あなたの目的はすでに成し遂げられている。成し遂げられたものは、当然、あなたのものである。つまり、愛も平和もすでにあなたのものなのだ。



Do not let your hatred stand in the way of love, for nothing can withstand the love of Christ for his Father, or his Father's love for him.
  • hatred [héitrid] : 「憎しみ、憎悪、嫌悪、毛嫌い」
  • stand [stǽnd] : 「立ち上がる、立つ」
  • in the way of : 「〜の邪魔になって、〜の行く手をふさいで」
  • withstand [wiðstǽnd] : 「〜に抵抗する、逆らう、耐える」
❖ "Do not let your hatred ~ "「あなたの憎しみを、愛の行く手を妨げるように立ち上がらせてはいけない」。"for nothing can withstand ~ "「なぜなら、何ものも、父なる神を思うキリストの愛、あるいはキリストを思う父なる神の愛に逆らうことなど出来ないのだから」。ここのキリストは、もちろん、神の子であるあなたのこと。実相の愛に勝利できるものなど存在しない。ならば、その愛に抵抗するようなまねは馬鹿げていると言わざるを得ない。
 
 
 

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