●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-11.VIII.5:1 ~ T-11.VIII.6:6

5. You may complain that this course is not sufficiently specific for you to understand and use. 
  • complain [kəmpléin] : 「不満を言う、不平を言う」
  • sufficiently [səfíʃəntli] : 「十分に、足りて」
  • specific [spəsífik] : 「明確な、具体的な」
❖ "You may complain ~ "「このコースは、あなたが理解し利用するのに十分なほど具体的とは言えないと、あなたは不平を言うかもしれない」。



Yet perhaps you have not done what it specifically advocates. This is not a course in the play of ideas, but in their practical application. 
  • perhaps [pərhǽps] : 「たぶん、もしかすると」
  • specifically [spəsífikəli] : 「明確に、具体的に」
  • advocate [ǽdvəkèit] : 「主張する、推奨する、支持する」
  • idea [aidíːə] : 「考え、着想、発想」
  • practical [prǽktikl] : 「実用的な、実践上の」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用」
❖ "Yet perhaps you ~ "「しかし、あなたは、このコースが具体的に唱道することをやって来なかった」。"This is not ~ "「このコースは、思考をもてあそぶコースではない」。"but in their ~ "「実践的応用のコースなのだ」。考えてばかりではダメ。実際に語られることを実践しなくてはいけない。たとえば、コースは赦せと教えている。それを頭で理解しただけではダメなのだ。実際に、嫌な相手を赦してやらなくてはならない。これがなかなか難しい。非常に難しい。しかし、この実践を通さない限り、コースを自分のものとすることは出来ない。



Nothing could be more specific than to be told that if you ask you will receive. 
  • receive [risíːv] : 「〜を受ける、受け取る」
❖ "Nothing could ~ "「求めよ、そうすれば与えられるだろうと語られる以上に、より具体的なことはあるまい」。あなたから求めなくてはならない。求めて与えられたことを、さらに実践しなくてはならない。



The Holy Spirit will answer every specific problem as long as you believe that problems are specific. 
  • answer [ǽnsər] : 「〜に答える」
  • problem [prɑ́bləm] : 「問題、疑問」
  • as long as : 「〜さえすれば、〜する限りは、〜である限りは」
❖ "The Holy Spirit ~ "「あなたが、問題が具体的であると信じている限り、ホーリー・スピリットはあらゆる具体的な問題に答えてくれるだろう」。ホーリー・スピリットは抽象論だけを展開することはない。



His answer is both many and one, as long as you believe that the one is many. 
  • both A and B : 「AもBも、ABいずれも」
❖ "His answer is ~ "「ホーリー・スピリットの答えは、多くもあり、たった一つでもある」。"as long as you ~ "「あなたが、たった一つを多くだと信じている限りは」。ホーリー・スピリットの答えが沢山あるのか、あるいはたった一つなのかは、あなたの受け取り方次第だ。あなたは具体的な問題を沢山質問し、その一つ一つにホーリー・スピリットが答えてくれるから、答えは沢山あるように感じるかもしれない。しかし、究極の答えは一つであり、その一つの答えからすべての答えが引き出せるはずだ。では、究極の答えとは何か? キーワードは"God is"であろう。



You may be afraid of his specificity, for fear of what you think it will demand of you. 
  • be afraid [əfréid] of : 「〜を恐れる、〜を怖がる」
  • specificity [spèsəfísəti] : 「特異性、明細」
  • demand [dimǽnd] : 「求める、要求する」
❖ "You may be ~ "「あなたは、ホーリー・スピリットの具体的な答えに恐れを抱くかもしれない」。"for fear of ~ "「それは、ホーリー・スピリットがあなたに対して要求すると思われるものの怖さからである」。ホーリー・スピリットの答えは抽象的ではなく、具体的、特異的であるから、あなたは何を要求されるかと恐れを抱く。要求されても、その要求に応えられないかもしれないと思うからだ。確かに、ホーリー・スピリットはあなたに実践を要求する。考えるだけでなく、実際に行動し、実践しなさい、と言う。その行動と実践を、あなたは実行する前に頭の中で恐れている。



Yet only by asking will you learn that nothing of God demands anything of you. 
  • asking : 「求めること、請求」
  • learn [lə́ːrn] : 「〜を学ぶ、習う」
❖ "Yet only by ~ "「しかし、求めることによってのみ、あなたは、神の何ものも、あなたから要求して奪うことはないと学ぶことになる」。ここの"nothing of God"は、神の願いも意志も望みも、何もかも、という意味合いだろう。神から派生する何ものもあなたから奪おうとすることはない。初めは恐れを抱くかもしれないが、ホーリー・スピリットに答えを求めて行くにしたがい、神もホーリー・スピリットも、あなたから何かを奪おうと要求することはないと気付く。



God gives; he does not take. When you refuse to ask, it is because you believe that asking is taking rather than sharing.
  • refuse [rifjúːz] : 「拒む、拒絶する、断る」
  • sharing [ʃέəriŋ] : 「わかち合い、共有利用」
❖ "God gives; he ~ "「神は与えるが、奪うことはない」。"When you refuse ~ "「あなたが求めることを拒否するのは、」" it is because ~ "「それは、あなたが、求めることは分かち合うことである以上に奪うことだと信じているからだ」。これはエゴの発想。エゴの思考システムによる結論。



6. The Holy Spirit will give you only what is yours, and will take nothing in return. 
  • in return [ritə́ːrn] : 「見返りに、返礼として」
❖ "The Holy Spirit ~ "「ホーリー・スピリットはあなたに、あなたのものだけを与えるだろう」。"and will take ~ "「そして、見返りに何も取ろうとはしない」。あなたは神の子としてすべてを継承し、したがってすべてを持っている。しかし、神から分離した後、あなたはそれらをすべて忘れてしまった。ホーリー・スピリットの仕事は、それを思い出させること。したがって、"give you only what is yours"「あなたのものだけを与える」となるわけだ。すべてはもともとあなたのものなのだ。



For what is yours is everything, and you share it with God. That is its reality. 
  • share [ʃέər] : 「〜を分かち合う、共有する」
  • reality [riǽləti] : 「現実、真実、実相」
❖ "For what is ~ "「なぜなら、あなたのものとはすべてだからであり、」"and you share ~ "「あなたはすべてを神と分かち合っているからだ」。"That is its ~ "「それが、すべてというものの実相である」。あなたが神から継承したすべてのものは、今も神と分かち合われている。それが真実の姿だ。



Would the Holy Spirit, Who wills only to restore, be capable of misinterpreting the question you must ask to learn his answer? 
  • restore [ristɔ́ːr] : 「回復させる、修復する」
  • be capable [kéipəbl] of : 「〜の能力がある、〜ができる」
  • misinterpret [misintə́ːrprət] : 「誤って解釈する」
❖ "Would the Holy Spirit ~ "「あなたの修復だけを願うホーリー・スピリットが、ホーリー・スピリットの答えを学ぼうとしてあなたが訊ねた問題を、誤って解釈することなど出来るだろうか」。ホーリー・スピリットは、あなたの誤った知覚の修復を願っている。そのためには何も惜しまない。あなたの質問を曲解することはない。



You have heard the answer, but you have misunderstood the question. 
  • heard [hə́ːrd] : 「hearの過去・過去分詞形」
  • misunderstood : 「misunderstandの過去過去分詞形」
❖ "You have heard ~ "「あなたはホーリー・スピリットの誤った答えを聞いたことがあるかもしれないが、」"but you have ~ "「しかし、それは、あなたが質問を誤って理解していたからだ」。質問を誤れば、返ってくる答えも当然、的外れである。ホーリー・スピリットの答えに誤りはない。答えがおかしいのは、あなたの質問がおかしいからだ。



You believe that to ask for guidance of the Holy Spirit is to ask for deprivation.
  • ask for : 「〜を求める、〜を要求する」
  • guidance [gáidns] : 「助言、指導すること」
  • deprivation [dèprəvéiʃən] : 「剥奪、奪うこと」
❖ "You believe that ~ "「あなたは、ホーリー・スピリットの導きを求めることは剥奪を求めることだと信じている」。ホーリー・スピリットに指導を求めることで、自分の自主性、独立性、自律性が奪われるに違いないと信じている。しかし、それは完全に誤りだ。ホーリー・スピリットは決して犠牲を求めない。与えることはあっても、奪うことはない。実相には奪うという概念がないからだ。






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