●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
●  Workbook精読http://acimworkshop-workbook.blogspot.jp です。
●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-7.IV.7:1 ~ T-7.V.1:4

7. Seek ye first the Kingdom of Heaven, because that is where the laws of God operate truly, and they can operate only truly because they are the laws of truth. 
  • seek [síːk] : 「捜し求める、追求する」
  • ye [ji] : 「なんじら、あなたがた」
  • operate [ɑ́pərèit] : 「動作する、機能する、作用する」
  • truly [trúːli] : 「本当に、真に、正確に、忠実に」
❖ "Seek ye first ~ "「汝よ、まず初めに天の王国を探し求めよ」。"because that is ~ "「なぜならば、そこが、神の法が正しく機能する場所だから」。"and they can ~ "「そして、神の法は真実の法であるから、正しく機能するだけなのだ」。"Seek ye first the Kingdom of Heaven"という文章はマタイによる福音書6:33とルカによる福音書12:31に登場する。参考までに載せておこう。

[Matthew 6:31~6:33 from King James Bible]
Therefore take no thought, saying, What shall we eat? or, What shall we drink? or, Wherewithal shall we be clothed? (For after all these things do the Gentiles seek:) for your heavenly Father knoweth that ye have need of all these things. But seek ye first the kingdom of God, and his righteousness; and all these things shall be added unto you.
だから、『何を食べようか』『何を飲もうか』『何を着ようか』と言って、思い悩むな。それはみな、異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの天の父は、これらのものがみなあなたがたに必要なことをご存じである。何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはみな加えて与えられる。(新共同訳)

[Luke 12:29~12:32 from King James Bible]
And seek not ye what ye shall eat, or what ye shall drink, neither be ye of doubtful mind. For all these things do the nations of the world seek after: and your Father knoweth that ye have need of these things. But rather seek ye the kingdom of God; and all these things shall be added unto you. Fear not, little flock; for it is your Father's good pleasure to give you the kingdom.
あなたがたも、何を食べようか、何を飲もうかと考えてはならない。また、思い悩むな。それはみな、世の異邦人が切に求めているものだ。あなたがたの父は、これらのものがあなたがたに必要なことをご存じである。ただ、神の国を求めなさい。そうすれば、これらのものは加えて与えられる。(新共同訳)



But seek this only, because you can find nothing else. There is nothing else. God is All in all in a very literal sense. 
  • all in all : 「全部で、全体で、全面的に、すべて、完全に」
  • literally [ítərəli] : 「文字どおり、まさに」
  • in a literal sense : 「文字どおりの意味で」
❖ "But seek this ~ "「しかし、これだけを捜し求めなさい」。"because you can ~ "「なぜなら、あなたはそれ以外に何も見つけることは出来ないからだ」。"There is nothing else"「その他のものなどない」。"God is All in all ~ "「神は、まさに文字通り、完全にすべてなのである」。



All being is in him Who is all Being. You are therefore in him since your being is his. 
  • being [bíːiŋ] : 「存在、実在、生命」
❖ "All being is ~ "「すべての存在は、すべての存在であるところの神の内にある」。"You are therefore ~ "「したがって、あなたは神の内にある」。"since your being ~ "「なぜなら、あなたの存在は神のものだからだ」。神はすべてを包含(all-encompassing)する存在である。したがって、すべての存在全体を神と呼べるし、すべての存在は神の内にあると言える。神の住む実相世界は空間の存在しない世界なので、内という概念はない。しかし、イメージとして、神がすべてを神の内側に包み込んでいると思えばいいのだ。
 西遊記の孫悟空は觔斗雲(きんとうん)に乗って、お釈迦さんの手のひらから遙か彼方に飛び去ったが、悟空はお釈迦さんの手のひらから一歩も外に出ることは出来なかった。お釈迦さんの無量無辺を伝える面白い話しである。



Healing is a way of forgetting the sense of danger the ego has induced in you, by not recognizing its existence in your brother. 
  • forget [fərgét] : 「〜を忘れる、見落とす」
  • sense [séns] : 「感覚、感触、知覚」
  • sense of danger : 「危機感」
  • induce [indjúːs] : 「〜を生じさせる、引き起こす」
  • recognize [rékəgnàiz] : 「認める、〜を認識する」
  • existence [igzístns] : 「存在、実存、実在」
❖ "Healing is a ~ "「ヒーリングとは、エゴがあなたの中に引き起こした危機感を忘れる方法である」。"by not recognizing ~ "「あなたの同胞の中に危機感の存在を認めることなく、」自分の危機感を忘れる方法である。エゴが誘発する危機感とは、他者から攻撃されるのではないかという危機感であり、恐れである。他者も同様の危機感と恐れをもっている。しかし、ヒーリングは、自分の中にあるそういった危機感や恐れを解消し、加えて、他者の中の危機感や恐れを消してくれるのである。なぜなら、あなたと他者は実相的に同一だからだ。



This strengthens the Holy Spirit in both of you, because it is a refusal to acknowledge fear. 
  • strengthen [stréŋkθn] : 「〜を強くする、強化する」
  • both [bóuθ] : 「両方、双方」
  • refusal [rifjúːzl] : 「 拒絶、拒否、辞退、謝絶」
  • acknowledge [əknɑ́lidʒ] : 「認める、承認する」
  • fear [fíər] : 「恐れ、恐怖」
❖ "This strengthens ~ "「これは、あなたと同胞の両者の中のホーリー・スピリットを強化する」。これとは、ヒーリングによって危機感を忘れること。"because it is ~ "「なぜならば、それは、恐れを認めることの拒絶だからである」。



Love needs only this invitation. It comes freely to all the Sonship, being what the Sonship is. 
  • invitation [ìnvətéiʃən] : 「招き、招待」
  • freely [fríːli] : 「束縛を受けずに、自由に」
  • come to : 「〜に達する、〜に着く、〜に来る」
❖ "Love needs only ~ "「愛は、この招きだけを必要としている」。心に危機感や恐れがなくなると、そこに愛の感情が芽生える。したがって、この招きとは、危機感や恐れがなくなることである。"It comes freely to ~ "「愛は、自由に、すべての神の子の下(もと)に訪れる」。"being what the ~ " 分詞構文、理由、「愛は神の子そのものだからである」。



By your awakening to it, you are merely forgetting what you are not. This enables you to remember what you are.
  • awakening [əwéikəniŋ] : 「覚醒、目覚め、気付くこと」
  • merely [míərli] : 「ただ単に、単に」
  • enable [enéibl] : 「〜を可能にする、できるようにする」
❖ "By your awakening ~ "「あなたがその愛に目覚めることで、」"you are merely ~ "「あなたは単に、自分自身ではないものを忘れていくのである」。"This enables you ~ "「これは、あなたに、本当の自分を思い出させてくれる」。本当のあなたとは、神が創造した完全で無辜な神の子である。





V. Healing and the Changelessness of Mind
ヒーリングと心の不変性



1. The body is nothing more than a framework for developing abilities, which is quite apart from what they are used for. That is a decision. 
  • nothing more than : 「〜にすぎない、〜でしかない」
  • framework [fréimwə̀ːrk] : 「骨組み、枠組み」
  • develop [divéləp] : 「開発する、発展させる」
  • ability [əbíləti] : 「能力、才能、手腕 」
  • apart from : 「〜から離れて、〜は別として」
  • decision [disíʒən] : 「決定、決意、決心」
❖ "The body is ~ "「肉体は、能力を発達させるためのフレームワーク以上のものではない」。"which is quite ~ "「それは、能力が(普段)使われているものからまったくかけ離れている」。"That is a ~ "「それは決断である」。能力には、肉体能力と精神能力があると考えていい。ACIMでは、肉体は幻想であるから、ここで語られる能力は精神能力(心の能力)のことだ。私達の精神、心は、見た目には肉体に宿っているかのように見えるから、肉体は精神能力を発達させるためのフレームワーク(a framework for developing abilities)に過ぎない(nothing more than)。つまり、肉体が下部にあって、その上部に精神が発達するという構造をとっている。普段私達は上部構造の精神能力を色々な形で使っているのだが、下部構造の肉体はまったくそれと関係ないように(quite apart from what they are used for)見ている。つまり、肉体と精神が分離した二元論として心身を見ている。しかし、肉体を精神のフレームワークと考えるなら、肉体を今までとは異なった形で認識する必要がある。そこに、決断が絡んでくる(That is a decision)。つまり、肉体をどのように見、どのように使うかという決断である。幻想の肉体を、幻想から目覚めるための学びの補助装置として使う決断である。次の文でわかるように、ホーリー・スピリットは肉体をコミュニケーションの手段に利用する。



The effects of the ego's decision in this matter are so apparent that they need no elaboration, but the Holy Spirit's decision to use the body only for communication has such a direct connection with healing that it does need clarification. 
  • effect [ifékt] : 「効果、効力、結果、影響」
  • in this matter : 「これに関して」
  • apparent [əpǽr(ə)nt] : 「明らかな、明白な」
  • elaboration [ilæ̀bəréiʃən] : 「入念に作り上げること」
  • communication [kəmjùːnəkéiʃən] : 「伝達、通信、交信」
  • direct [dáirekt] : 「直接の、率直な」
  • connection [kənékʃən] : 「つながり、連結、結合」
  • clarification [klæ̀rəfikéiʃən] : 「明確化、説明、解明」
❖ "The effects of ~ " ここは"so ~ that ~ "の構文、「このことに関して、エゴの決断の効果はまったく明白であるので、入念に調べる必要はない」。エゴは肉体を分離のために利用している。心を個々別々に分離させ、疑心暗鬼を引き起こして、互いに攻撃させることで、更なる分離を期待している。"but the Holy Spirit's ~ " ここは"such ~ that ~ "の構文、「しかし、肉体をコミュニケーションのためだけに使おうというホーリー・スピリットの決断は、ヒーリングと直接結びつくので、明確にする必要がある」。ホーリー・スピリットは肉体をコミュニケーションに利用すると言っているが、ここでのコミュニケーションは言葉によるものだけに限定する必要はない。個々別々の心と心を連結するものであれば、すべてコミュニケーションの手段と考えていい。心と心のコミュニケーションを通じて、ホーリー・スピリットは肉体の幻想性を教えようとするわけだ。それを明確に認識する必要がある。



The unhealed healer obviously does not understand his own vocation.
  • unhealed : 「未治癒の、ヒールされていない」
  • obviously [ɑ́bviəsli] : 「明らかに、明白に」
  • vocation [voukéiʃən] : 「天職、使命」
❖ "The unhealed healer ~ "「ヒールされていないヒーラーは、明らかに、彼自身の使命を理解していない」。肉体をヒーリングすることだけを考えているようなヒーラーは、心を疎かにしているから、本当のヒーラーとは言えない。自分の天職の何たるかを知らない。






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