●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-4.I.1:1 ~ T-4.I.2:14

I. Right Teaching and Right Learning
正しい教え方と正しい学び方



1. A good teacher clarifies his own ideas and strengthens them by teaching them. Teacher and pupil are alike in the learning process.
  • clarify [klǽrifài] : 「〜を明確にする、はっきりさせる」
  • idea [aidíə] : 「考え、着想、アイデア、発想、思い付き」
  • strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する、増強する」
  • pupil [pjúːpl] : 「生徒、教え子、弟子」
  • alike [əláik] : 「似ている、そっくりで」
  • learning [lə́ːrniŋ] : 「習うこと、学ぶこと、学習」
  • process [prάses] : 「一連の行為、進行、経過、推移」
❖ "A good teacher ~ "「良き教師は自分の考えを明確にし、その考えを教えることで考えを強化する」。"Teacher and pupil ~ "「学びのプロセスにおいては、教師も生徒も同じようなものである」。実相的には、与えることと得ることは同一である。同じように、教えることと学ぶことは、実相的に同一である。真実は分かち合われることで拡張増大するからだ。



They are in the same order of learning, and unless they share their lessons conviction will be lacking.
  • order [ɔ́ːrdər] : 「順、順序、順番、順位、序列、系列」
  • unless [ənlés] : 「〜でない限り、〜である場合を除いて」
  • share in : 「〜を分かち合う、〜を共有する」
  • conviction [kənvíkʃən] : 「信念、確信」
  • lacking [lǽkiŋ] : 「不足している、欠けている、足りない」
❖ "They are in ~ "「彼等は学びにおける同じ序列にある」。学びのプロセスにおいては、教師も生徒も同じ位に位置する、ということ。"and unless they ~ "「そして、彼等が、学んでいるレッスンを分かち合わない限り、確信は欠如したままになるだろう」。共に教え合い、共に学び合わないと、教えたこと、学んだことに確信を持つことは出来ない。ついには、自分自身にも確信が持てなくなってしまう。嘘と真実の見分けが出来なくなってしまうだろう。



A good teacher must believe in the ideas he teaches, but he must meet another condition; he must believe in the students to whom he offers the ideas.
  • meet [míːt] : 「〜に会う、〜と会合する、触れる、接触する」
  • condition [kəndíʃən] : 「状態、状況、様子、様相、事情、条件」
  • offer [ɔ́fər] : 「差し出す、捧げる、〜を提供する、〜を勧める」
❖ "A good teacher ~ "「良き教師は、彼が教える考えを信じていなくてはならないが、」"but he must ~ "「しかし、教師はまた別の状況に直面している」。それは、"he must believe ~ "「良き教師は、彼の考えを授ける生徒達をも信じなくてはならない」。生徒を信じることなく、教えが成立することはない。良き教師は、知識を教えるだけではないのだ。



2. Many stand guard over their ideas because they want to protect their thought systems as they are, and learning means change.
  • stand guard [ɡάːrd] : 「見張りをする、見張る、立ち番をする」
  • protect [prətékt] : 「保護する、守る、防御する」
  • thought [θɔ́ːt] : 「思い、考え、思考、思索、思想、見解」
❖ "Many stand guard ~ "「多くの者は、彼等の考えを守ろうとして見張っている」。"because they want ~ "「なぜなら、彼等は、彼等の思考システムをそのままの形で守りたいと思っているからだ」。ここの"as they are"は「あるがままに、そのままに」といった意味合い。しかし、"and learning means ~ "「学ぶということは変化を意味している」。教える内容を誰からも変えられたくないと思う半面、教えることは学ぶことでもあるので、学びによって考える内容はどんどん変化していく。それを嫌って、自分の思考システムを守ろうとする。これは良き教師ではない。



Change is always fearful to the separated, because they cannot conceive of it as a move towards healing the separation.
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • fearful [fíərfəl] : 「恐ろしい、おびえている、心配そうな」
  • separated [sépərèitid] : 「分離した、別々になって」
  • conceive [kənsíːv] of :「〜を考え出す、〜を想像する、〜を心に描く」
  • move [múːv] : 「動き、運動」
  • towards = toward :[tɔ́ːrd] 「〜の方へ、〜に向かって」
  • heal [híːl] : 「癒やす、救う、治す、治療する」
  • separation [sèpəréiʃən] : 「分離、区別、別居、別離、離脱」
❖ "Change is always ~ "「変化は、分離した者にとっては、いつも恐ろしいものである」。"because they ~ "「なぜなら彼等は、変化を、分離をヒーリングする方向に向かう動きだとは考えることが出来ないからだ」。神の子が神から分離し、その上に、心も分裂させてバラバラに分離した神の子達にとっては、分離が統合へと向かう変化が恐ろしくてしかたない。分離を維持したいと思っているエゴに心が支配されているからだ。恐ろしさを感じているのは心の中のエゴである。あなたはそのエゴに騙されて、変化が分離を正してくれるヒーリングへ向かう動きなのだと考えることが出来ない。



They always perceive it as a move toward further separation, because the separation was their first experience of change.
  • perceive [pərsíːv] : 「知覚する、〜に気付く、〜を見抜く」
  • further [fə́ːrðər] : 「さらにまた、さらになお、さらに深く」
  • experience [ikspíəriəns] : 「経験、体験、見聞」
❖ "They always ~ "「分離した者たちは、変化を更なる分離への動きだと常に知覚してしまう」。"because the separation ~ "「なぜなら、(神からの)分離は初めての変化の経験であったからだ」。神なしで神のように生きることが出来ないだろうか、という誘惑が神の子を襲い、神の子は神から分離する。神の子が初めて経験した自己変革は、神からの分離だったのだ。神の子はその分離を象徴する幻想世界をでっち上げるのだが、変化流動するこの世界は、分離を加速し、崩壊と死へ向かう世界となる。



You believe that if you allow no change to enter into your ego you will find peace. 
  • allow [əláu] : 「〜を許す、許可する、許容する、可能にする」
  • enter [éntər] : 「〜に入る、〜に参加する、〜に立ち入る」
  • find [fáind] : 「発見する、見いだす、気付く、理解する」
❖ "You believe that ~ "「もしあなたがいかなる変化もあなたのエゴの中に入り込むことを許さないなら、あなたは平和を見つけ出すであろうと信じている」。ここの『変化』は、分離を加速する変化とは逆の、分離をヒーリングし、分離を解消する変化のこと。エゴは、変化流動を生み出す分離を維持しようとしているので、エゴに支配されたあなたは、分離を解消するような変化がこの世界に入り込んだりすれば、あなたの平和が壊されると信じている。現状の思考システムを維持し、保守することが幸せにつながると信じているのだ。



This profound confusion is possible only if you maintain that the same thought system can stand on two foundations.
  • profound [prəfáund] : 「深い、激しい、心の底から、深遠な、深刻な」
  • confusion [kənfjúːʒən] : 「混乱状態、混乱、混同、当惑」
  • possible [pɑ́səbl] : 「可能性がある、起こり得る、あり得る」
  • maintain [meintéin] : 「〜と主張する、〜を保持する、維持する」
  • foundation [faundéiʃən] : 「土台、礎、基盤、根拠、基礎、根幹」
❖ "This profound ~ "「この深刻な混同は、〜の時だけ起こり得る」。深刻な混同とは、分離を解消することが平和につながるはずなのに、分離を維持することが平和につながると思い込むこと。"only if you  ~ "「あなたが、that以下を主張する限りにおいて」起こり得る。"that the same ~ "「同一の思考システムが二つの基盤の上に立つことが出来ると」主張する限りにおいて、深刻な混同が現れる。エゴの思考システム一つだけが、この世界(幻想)においても神の世界(実相)においても、つまり、二つの基盤において、正しく機能すると信じる限り、分離を維持することが本当の平和につながるという混同を生み出す。幻想に依拠した思考システムが、真実に依拠した思考システムの代わりになることは不可能なのだ。エゴの思考システムが幻想の世界で成立すると同時に、神の世界である真実の実在世界でも成立すると思い込んでしまうと、深刻な混同、混乱が起きてしまうのである。したがって、本当の心の平和を得るには、つまり実在世界に入るには、エゴの思考システムを捨てるという大変化を受け入れなくてはならない。



Nothing can reach spirit from the ego, and nothing can reach the ego from spirit. Spirit can neither strengthen the ego nor reduce the conflict within it.
  • neither [níːðər] A nor B : 「AでもなくBでもない、AとBのどちらも〜ない」
  • reach [ríːtʃ] : 「達する、至る、手が届く、〜に連絡する」
  • strengthen [stréŋkθən] : 「〜を強くする、強化する、増強する」
  • reduce [ridjúːs] : 「 減らす、減じる、削減する」
  • conflict [kɑ́nflikt] : 「衝突、対立、摩擦、葛藤、軋轢」
❖ "Nothing can reach ~ "意訳する、「エゴからスピリットへ至ることも、スピリットからエゴに至ることも出来ない」。エゴは幻想という基盤に位置し、スピリットは実相という基盤に位置している。二つの基盤が両立することはない。"Spirit can neither ~ "「スピリットがエゴを強化することも、また、エゴがその内部のコンフリクトを軽減することもない」。



The ego is a contradiction. Your self and God's self are in opposition. They are opposed in source, in direction and in outcome.
  • contradiction [kɑ̀ntrədíkʃən] : 「矛盾、不両立、反対、否定」
  • self [sélf] : 「自我、自己、自分」
  • opposition [ὰpəzíʃən] : 「 反対、敵対、対立」
  • oppose [əpóuz] : 「反対する、対抗する、敵対する」
  • source [sɔ́ːrs] : 「もと、源、起源」
  • direction [dirékʃən] : 「方角、方向、向き、目的意識、目標」
  • outcome [áutkʌ̀m] : 「結果、結末、成果、所産」
❖ "The ego is ~ "「エゴは矛盾そのものである」。本来一つであったものを分離分裂させて二つのものとし、その二項対立する力のせめぎ合いをエネルギーにしているエゴだから、必然的に矛盾を抱えている。いわば、矛盾をエネルギーにしているようなものだ。"Your self and ~ "「あなたの自我と神の自我は正反対である」。あなたの自我がエゴであり、神の自我が、いわばホーリー・スピリットである。"They are opposed ~ "「二つは源においても方向においても、その結果においても相反する」。エゴは幻想から生まれ、ホーリー・スピリットは実相から生まれた。目指す方向は、エゴは分離、ホーリー・スピリットは統一。その結果は、一方は破壊、他方は平和。



They are fundamentally irreconcilable, because spirit cannot perceive and the ego cannot know.
  • fundamentally [fʌ̀ndəméntli] : 「基礎から、根本的に、基本的には」
  • irreconcilable [irékənsàiləbl] : 「共存できない、和解できない」
❖ "They are fundamentally ~ "「エゴと神は、基本的に和解共存出来ない」。もちろん、エゴとホーリー・スピリットも共存出来ない。"because spirit ~ "「なぜならば、スピリットは(感覚をもって)知覚することは出来ないし、エゴは(智慧をもって)知ることは出来ないからだ」。ホーリー・スピリットは、幻想を実在だと知覚することはなく、エゴは真実の実在を、叡智をもって知ることは出来ない。両者の和解は不可能だ。



They are therefore not in communication and can never be in communication.
  • therefore [ðέərfɔ̀ːr] : 「それ故に、そのために、従って、だから」
  • in communication [kəmjùːnəkéiʃən] : 「通信して、交信して」
❖ "They are therefore ~ "「それゆえ、両者はコミュニケーションを取れる状態にはないし、コミュニケーションを取ることも決して出来ない」。



Nevertheless, the ego can learn, even though its maker can be misguided. He cannot, however, make the totally lifeless out of the life-given.
  • nevertheless [nèvərðəlés] : 「それにもかかわらず、それでもなお」
  • learn [lə́ːrn] : 「学ぶ、知る、分かる」
  • even though : 「〜にもかかわらず、たとえ〜でも」
  • maker [méikər] : 「作る人、製造業者」
  • misguide [misɡáid] : 「〜を誤った方向へ導く」
  • totally [tóutəli] : 「全く、完全に、全体的に、全体として」
  • lifeless [láiflis] : 「生命を持たない、活気のない」
  • life-given : 「生命あるもの、命を与えられているもの」
❖ "Nevertheless, the ego ~ "「しかしながら、エゴは学ぶことは出来る」。"even though ~ "「たとえ、エゴを生んだ者が誤った方向に導かれることがあっても」。エゴを生んだものは、神から分離した神の子の心である。このエゴが幻想を生み出し、分離を拡張するという誤った方向に突き進む。しかし、心の大半をエゴに明け渡した神の子ではあるが、心の奥底にホーリー・スピリットは今も宿っている。そのホーリー・スピリットが、神の子の学びを主導している。誤りを修正する学びである。"He cannot, however ~ "「しかし、エゴを作った者は、命あるものから完全に命のないものを作ることは出来ない」。エゴを作った神の子は、実相的な命を完全に廃して、命の全くないエゴだけの自分を作ることは出来ない。必ず、心の奥底に命のあるホーリー・スピリットを宿しているのだ。したがって、エゴに占領された心ではあるが、私達の心はACIMを真摯に学ぶことが出来る。そして、学ぶことでエゴから自由になり、エゴを解消し、エゴを消滅させることが出来る。そのとき、私達は智慧に目覚め、真実への悟りを開き、神への回帰が可能となる。これが、この奇跡のコースである。
 
 
 



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