●  "A Course in Miracles (ACIM)""Text" (1975年版) の英語原文を、単に翻訳するだけでなく、精読、精解していくワークショップです。
●  Title に、たとえば T-26.IV.4:7 とありましたら、これは "Text" の Chapter 26、Section IV、Paragraph 4、Sentence 7 という場所を示しています。
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●  Urtext精読をAmazonからKindle本として上梓しました。



T-3.II.2:1 ~ T-3.II.2:6

2. Miracles as True Perception
真の知覚としての奇跡



1. I have stated that the basic concepts referred to in this course are not matters of degree. Certain fundamental concepts cannot be understood in terms of opposites.
  • state [stéit] : 「述べる、はっきり言う、提示する」
  • basic [béisik] : 「基礎の、基本的な」
  • concept [kɑ́nsept] : 「概念、観念、コンセプト、考え方、構想、考え」
  • refer [rifə́ːr] to : 「〜に言及する、〜に注意を向ける」
  • course [kɔ́ːrs] : 「講座、課程」
  • matter [mǽtə(r)] : 「事柄、件、問題」
  • degree [digríː] : 「程度、度合い、度」
  • certain [sə́ːrtn] : 「確実な、確かな、ある種の、とある、ある」
  • fundamental [fʌ̀ndəméntl] : 「基本となる、基礎の、基本的な、根本的な」
  • understood [ʌ̀ndərstúd] : 「understandの過去・過去分詞形」
  • understand [ʌ̀ndərstǽnd] : 「理解する、分かる、把握する」
  • in terms of : 「: 〜に関して、〜の点から見ると、〜の観点では」
  • opposite [ɑ́pəzit] : 「反対、逆の物、反対の物」
❖ "I have stated ~ "「私は、このコース(ACIM)で言及された基本的なコンセプトは度合いの問題ではないと述べてことがある」。"referred"は過去分詞で、"concepts"を修飾する、意味は受動。「度合いの問題ではない」とは、たとえば、真実が90%であるとか、真実が50%であるとか、あるいは恐れが多いか少ないか、誤りが大きいか小さいか、というように、度合いで測れる問題を扱っているのではないということ。"Certain fundamental ~ "「ある種の基本的な概念は、対立するものから見ることで理解しようとしても無理である」。ACIMは純粋な一元論(monolism or non-dualism)である。相反する2つの概念の力学で世界を説明するようなことはしない。二項対立で論ずる、あるいはテーゼとアンチテーゼで論ずる弁証法が成立するのはこの幻想世界である。ACIMは、真に存在するものはたった一つであり、一見対立するかに見えるものは幻想であり、錯覚とする。したがって、『あれも、これもある』ではなく、『これしかない』という世界が実相である。これしかないのであれば、これの度合いがどれだけあるかという問い掛けは無意味である。たとえば、虚偽と真実のグラデーションはない。半分嘘で半分正しい、などということはない。灰色はないのだ。100%の虚偽か、100%の真実か、そのどちらかである。




It is impossible to conceive of light and darkness or everything and nothing as joint possibilities. They are all true or all false.
  • impossible [impɑ́səbl] : 「不可能な、とてもあり得ない」
  • conceive [kənsíːv] : 「〜を思う、考える、思い付く、心に抱く」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • joint [dʒɔ́int] : 「結合、接合」
  • possibility [pɑ̀səbíləti] : 「可能性、見込み、実現性、あり得ること」
  • false [fɔ́ːls] : 「本物でない、偽りの、偽の」
  • false [fɔ́ːls] : 「正しくない、誤った、うその、虚偽の、偽の」
❖ "It is impossible to ~ "「光と闇、あるいはすべてと無を、混在する可能性があるとして、心に抱くことは不可能である」。"as joint possibilities"は訳しにくい箇所である。ACIMは純粋な一元論である。光と闇、すべてと無のように相反する2つのものがパーセンテージを分けあって混在することは不可能なのだ。したがって、"They are all ~ "「それらはすべてが真実か、あるいは、すべてが虚偽である」。



It is essential that you realize your thinking will be erratic until a firm commitment to one or the other is made. A firm commitment to darkness or nothingness, however, is impossible.
  • essential [isénʃəl] : 「必須の、最も重要な、肝心な、本質の」
  • realize [ríːəlàiz] : 「〜に気が付く、悟る、自覚する、実感する」
  • thinking [θíŋkiŋ] : 「考え、考えること、思考」
  • erratic [irǽtik] : 「風変わりな、異常な、一貫性のない、不安定な」
  • until [əntíl] : 「〜までは…しない、〜になってやっと」
  • firm [fə́ːrm] : 「堅い、堅固な、頑丈な、しっかりした」
  • commitment [kəmítmənt] : 「約束、言質、義務、傾倒、献身」
  • darkness [dάːrknis] : 「暗がり、暗闇」
  • nothingness [nʌ́θiŋnis] : 「存在しないこと、無、非実在、無価値」
  • impossible [impάsəbl] : 「不可能な、とてもあり得ない、できない」
❖ "It is essential that ~ "「that以下は絶対必要である」"that you realize ~ "「あなたが、あなたの思考が、〜するまでは、一貫性を欠くであろうことを認識すること」は絶対必要である。"until a firm ~ "「これかあれか、どちらに堅く身入れするか決めるまでは、」一貫性を欠くであろうことを認識することは絶対必要である。"A firm commitment ~ "「闇、あるいは無に対して堅く身入れすることは不可能である」。ある時は実相に憧れ、ある時は幻想に流される、そういう状態では、あなたの考えは一貫性を欠く。そのことをしっかり認識する必要がある。また、無であり闇である幻想に対してどんなに献身しようとしても、相手が無なのだから、あなたの献身は空を切るばかりなのだ。



No one has ever lived who has not experienced some light and some thing. No one, therefore, is able to deny truth totally, even if he thinks he can.
  • experience [ikspíəriəns] : 「〜を経験する、〜を体験する」
  • be able to : 「〜することができる、〜し得る、〜が可能である」
  • deny [dinái] : 「〜を否定する、否認する、拒む、拒絶する」
  • truth [trúːθ] : 「現実、事実、真相、真理、本当のこと」
  • totally [tóutəli] : 「全く、完全に、全体的に、全体として」
❖ "No one has ever ~ "「何らかの光や何かを経験しなかった者など、かつて生きたなめしはない」。"No one, therefore ~ "「したがって、誰も真実を全面的に否定することは出来ないのだ」。"even if he ~ "「たとえ、自分では否定出来ると思っていても」。"some light and some thing"は、たとえば、「愛」と置き換えて読んでみるといい。愛や愛にまつわる何かを一度も経験しない者は今まで生きてきたためしがないと言えるし、愛を否定出来ると思い込んでいても、否定し切れるものではない。つまり、幻想の中だけで生きてきた者は、本当に生きているとは言えず、実相を全面的に否定しようと思っても、虚偽なる生き方をしている者に実相の真実を否定することなど不可能だ、ということ。



2. Innocence is not a partial attribute. It is not real until it is total. The partly innocent are apt to be quite foolish at times. 
  • innocence [ínəsəns] : 「無罪、潔白、無邪気、無垢、純潔」
  • partial [pάːrʃəl] : 「部分的な、一部の、不完全な」
  • attribute [ǽtribjùːt] : 「特質、特性、性格、属性」
  • real [ríəl] : 「実在する、現実の、実際の、本物の」
  • until [əntíl] : 「〜までは…しない、〜になってやっと」
  • total [tóutl] : 「全部の、すべての、全体の、全面的な、完全な」
  • partly [pɑ́ːrtli] : 「一部分は、ある程度は、部分的に、一部は」
  • innocent [ínəsənt] : 「無実の、潔白な、無害の、率直な、純真な」
  • be apt to : 「〜しがちである、〜する傾向がある、〜しそうである」
  • quite [kwáit] : 「かなり、なかなか、とても、非常に」
  • foolish [fúːliʃ] : 「愚かな、分別のない、ばつが悪い、恥ずかしい」
  • at times : 「時々、折々、時たま、時には」
❖ "Innocence is not ~ "「無辜であるとは、部分的な属性ではない」。無辜とは、一部だけ無辜だ、などと言える性質のものではない。"It is not real ~ "「無辜は、全面的な属性になるまでは現実化しない」。100%無辜であると言えたとき、初めて無辜性が確立する。"The partly innocent ~ "「一部だけ無辜であるなどということは、時に、全くばかげたことになりかねない」。真実は、"everything"か"nothing"か、その中間はない。ACIMの基本コンセプトは、"matters of degree"「度合いの問題」ではないのだ。



It is not until their innocence becomes a viewpoint with universal application that it becomes wisdom.
  • It is not until ... that ~ : 「...して初めて〜する」
  • become [bikʌ́m] : 「〜になる」
  • viewpoint [vjúːpɔ̀int] : 「見地、観点、見方、見解、視座 」
  • universal [jùːnəvə́ːrsl] : 「一般的な、どこにでもある、普遍的な」
  • application [æ̀pləkéiʃən] : 「適用、応用、活用、利用、充当」
  • wisdom [wízdəm] : 「賢明さ、英知、学問、知恵、知識」
❖ "It is not until ~ "ここの"It"は仮主語で、本主語は後ろの"that it becomes wisdom"、「無辜であることが叡智になるには、〜を待たなければならない」。"until their innocence ~ "「無辜であることが、普遍的な適用を伴った観点となるとき」を待たなければならない。ここの"with universal application"とは、ものを見るときに普遍的に当てはめてみるということ。無辜であることが基準となって、つまり、無辜の心の目で、あるいは、先入観や判断などをもたない素直な目で、すべてのことを普遍的に見ることが出来るようになったとき初めて、無辜なることは叡智になる。



Innocent or true perception means that you never misperceive and always see truly. More simply, it means that you never see what does not exist, and always see what does.
  • perception [pərsépʃən] : 「知覚、認知、知見、見識」
  • mean [míːn] : 「〜を意味する、…とは〜を指す」
  • misperceive [mispərsíːv] : 「誤った知覚をする、誤解する」
  • always [ɔ́ːlweiz] : 「いつも、以前からずっと、常にいつでも」
  • simply [símpli] : 「造作なく、たやすく、簡単に」
  • exist [igzíst] : 「存在する、生きている、生存する、存続する 」
❖ "Innocent or true ~ "「無辜であること、あるいは、正しく知覚することはthat以下を意味している」。"that you never ~ "「決して誤った知覚をしないこと、あるいは、いつも正しく見ること」を意味している。"More simply ~ "「よりシンプルに言えば、それは、存在しないものは決して見えず、存在するするものは常に見えるということを意味している」。無辜とは、幻想は存在せず、実相だけが存在すると見抜くヴィジョンを持つことである。叡智をもって知覚したとき、、あるいは知覚を叡智にまで昇華させたとき、それが実相的なヴィジョンとなる。無辜とは、ヴィジョンを得るための通行手形である。叡智獲得の切り札なのだ。
 
 
 



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